29年もの間 ガレージで眠り続けていたフェラーリを発見 37年前のスーパーカーなのに走行距離はまさかの1799キロ 極上「F40」の気になる予想価格は?
予想落札価格は350万ユーロから400万ユーロ
2026年4月にモナコで開催されるRMサザビーズ主催のオークションに、1989年式フェラーリ「F40」が出品される予定です。
どんなクルマなのでしょうか。
1987年に登場したフェラーリF40は、創業者であるエンツォ・フェラーリ氏が最終的に承認したモデルとして知られています。
当初はブランド創立40周年を記念し、わずか400台の生産が予定されていました。しかし実際には世界中から注文が殺到し、最終的な生産台数は1315台にまで拡大しました。
ケブラーやカーボンファイバーを用いた軽量構造に加え、2.9リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力はおよそ478馬力、最高速度は約324km/hに達するという圧倒的な性能を備えていたことが、その人気の理由といえるでしょう。
またF40は、「288GTO」から始まり、「F50」、「エンツォ」、ハイブリッドの「ラ・フェラーリ」、そして最新の「F80」へと続くフェラーリの象徴的な“ビッグシックス”の一台としても重要な存在です。そのなかでもF40は、同社の歴史のなかでも特別な位置を占めるモデルとして高く評価されています。

今回紹介するシャシ番号83620の個体は、この伝説的なスーパーカーのなかでも特に魅力的な一台です。
新車時からのオーナーはわずか2名で、さらに約30年にわたり屋内で保管されてきました。その結果、カタログ掲載時点での走行距離はわずか1799kmという非常に低い数値を示しています。
この車両は1989年6月に初代オーナーによって注文され、同年11月15日から12月6日にかけて製造されました。
ヨーロッパ仕様として仕立てられ、基本仕様のスライド式ウインドウではなく手動式ウインドウとエアコンを備えています。また、触媒コンバーターや可変式サスペンションを装備しない、コレクターから人気の高い仕様でマラネロの工場を出荷されました。その後、ベルギー・ブリュッセルにある名門ディーラー、ガレージ・フランコルシャンを通じて新車として納車されています。
1989年12月にリース契約によって購入されたこのF40は、同月に登録されました。整備記録によると、1990年6月には販売店で点検が行われ、その時点の走行距離は1226kmでした。しかし1992年10月にリース契約が終了すると、車両は公道から外され、その後約29年間にわたり保管されることになります。なお1994年には、自動車雑誌の表紙として登場しています。
その後、2021年10月に現在の出品者がこの車両を取得しました。
取得後は、長年フェラーリと関わりを持つイタリアの名門スペシャリスト、ミケロット・アウトモビリによって再整備が実施されました。外装塗装のオリジナリティを可能な限り保つことが重視され、当時のタイヤセットも残されたまま、機械系は入念にオーバーホールされています。
この作業は約2年にわたり行われ、エンジンおよびギアボックスマウントの交換、燃料タンクやポンプ、配管、フィルターの更新が実施されました。さらにクラッチやサスペンションジョイントの交換、ターボチャージャーとブレーキシステムの再整備、ホイールベアリングのグリスアップ、冷却系の刷新などが行われています。加えて通常の点検整備やタイミングベルト交換も含まれ、総費用は16万5000ユーロ以上に達したといいます。
整備完了後は、同社のクリスティアーノ・ミケロット本人によってテスト走行が行われ、その後も同社にて保管されています。また現在、この車両はフェラーリのクラシケ部門による検査を受けており、重要な「レッドブック」認証の取得も進められています。
ボディカラーは工場出荷時のロッソ・コルサに、ロッソ・ストッファ・ヴィゴーニャの内装という組み合わせです。
新車時からのオーナーはわずか2名で、走行距離も非常に少なく、シャシやボディ、エンジン、ギアボックスはいずれもマッチングナンバーを維持しています。触媒なし・調整式サスペンションなしという人気仕様も含め、このF40は20世紀を代表する名車のなかでも極めて優れたコンディションの一台といえるでしょう。
この1989年式フェラーリ「F40」、予想落札価格は350万ユーロから400万ユーロ(1ユーロ=184円換算で、日本円で約6億4483万円から7億3695万円)とされています。
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