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1156馬力はポルシェ史上最強の市販車! 新型「カイエン・ターボE」の乗り味はどう? 決して“じゃじゃ馬”なんかじゃない 走りのSUVに感じる“ポルシェらしさ”とは

乗り心地は快適で扱い易いクルマだが、いざフルスロットルで加速すると…

 ところで、最高出力が1000psを超えるクルマと聞くと、「どんな荒々しい走りをするのだろう?」と疑問に思われるかもしれませんが、今回の試乗会で体験した範囲でいえば、カイエン・ターボEの走りはカイエンEと比べてもほとんど遜色がないくらい乗り心地は快適で、扱い易いクルマだと感じました。

ポルシェ新型「カイエン・ターボE」のインテリア
ポルシェ新型「カイエン・ターボE」のインテリア

 たとえば、乗り心地が特別ゴツゴツしているわけでもなければ、アクセルペダルを少し踏み込んだだけで首がのけぞるほど加速することもありません。

 それどころか、乗り心地だけでいえば、カイエン・ターボEのほうがむしろ快適と思えるシーンもあったくらいです。

 ただし、加速感に関していえば、明確な意思を持ってフルスロットルにすれば、それこそとんでもないくらいの勢いでカイエン・ターボEは飛び出していきます。それも、ローンチコントロールを使わずに、普通に発進加速しただけでも、両肩がシートバックに叩きつけられるような猛烈な加速感を発揮します。

 私も速いスーパースポーツカーにはずいぶん試乗してきましたが、肩がシートに叩きつけられた経験は今回が初めてでした。

 ただし、恐ろしいほどの加速感を発揮するのはほんの一瞬だけで、そこから先は「ひたすら速い」だけで、恐怖感を覚えることはありませんでした。この辺は、ポルシェがコントロール性を優先してチューニングを行った結果だったのかもしれません。

 ちなみに、普通に走る範囲でいえば、カイエンEでも十分以上に速く、パフォーマンスにはなんら不満を覚えないはずです。

 そして、そうした快適性や扱い易さ以上に印象的だったのが、ワインディングロードでの走りでした。カイエン・ターボEの全幅は1980mm、車重は2645kg(DIN)もあるのに、狭い峠道を軽快に走れたのはとても意外でした。

 その最大の理由は、ステアリングが極めて正確かつリニアリティに優れていて、路面の情報をふんだんに伝えてくれたことにあります。しかも、低速域からでも加速感がすっと立ち上がる電動パワートレインのおかげで、2.6トンの車重を感じることなく、軽快に走れたのだと思います。

 こうした扱い易さ、そして手の内感覚はいかにもポルシェらしいもの。いえ、むしろカイエンのように大きくて重いSUVには、EVのほうが瞬発力があって扱い易いのではないかと感じたくらいです。

 このカイエン・ターボEよりも走りがダイナミックなエンジン車のカイエンはこれまでにもありました。でも、快適性と走りのバランスがここまで高いカイエンは、カイエン・ターボEが初めてです。それはEVだからこそ到達できた世界といえるかもしれません。

Gallery 【写真】超カッコいいSUV! ポルシェ新型「カイエン・ターボE」の走りを見る(27枚)
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