58年前は“世界最速のスーパーカー”当時は「ミウラ」より速かった赤いフェラーリを発見 最高のGTカーと称された「デイトナ」とは
落札予想価格は40万ユーロから50万ユーロ
2026年4月にモナコで開催されるRMサザビーズ主催のオークションで、1972年式フェラーリ「365GTB/4 デイトナ」が出品される予定です。
どんなクルマなのでしょうか。
1968年に登場したフェラーリ365GTB/4は、通称「デイトナ」の名で広く知られる12気筒グランドツアラーです。
この愛称は、1967年のデイトナ24時間レースでフェラーリが1-2-3フィニッシュを飾った栄光にちなむものとされています。
フロントに搭載された4.4リッターの“コロンボ”V型12気筒エンジンに5速マニュアル・トランスミッションを組み合わせ、伝統的なFRレイアウトを採用しながらも、ピニンファリーナのレオナルド・フィオラヴァンティが手がけた流麗でモダンなスタイリングによって、マラネロのGTラインナップに鮮烈な新風を吹き込みました。
なお、市販モデルのボディ製作はマラネロのスカリエッティが担当しています。
登場時、デイトナの最高速度はランボルギーニ「ミウラP400」を5km/h上回り、当時世界最速の市販車として注目を集めました。
四輪独立懸架、四輪ディスクブレーキ、前後50:50の重量配分により、優れたハンドリング性能を実現しています。一方で、上質なレザーで仕立てられた2座のキャビンは快適性にも優れ、まさに“グランドツアラーの理想形”と評されるにふさわしい一台でした。

その性能を象徴する逸話として知られるのが、レーシングドライバーであり後に自動車ジャーナリストとしても名を馳せたポール・フレールの言葉です。
1969年、イタリアのアウトストラーダでデイトナを280km/h超まで走らせた際、「190km/hを超えるとラジオは役に立たない。もっと速く走れば、エンジンが奏でる音楽、つまりエンスージアストの耳には最高の音楽が響き渡る。まさに最高のグランドツーリングカーだ」と語りました。
今回出品されるシャシナンバー16351は、1972年12月にマラネロ工場で完成した個体です。
新車時は人気の高いマローネのボディにベージュのレザー内装という魅力的な仕様で、ミラノのフェラーリ正規ディーラー、クレパルディへ納車されました。その後もイタリア国内に留まったと考えられています。
現在は鮮やかなレッドのエクステリアに、レッド&ブラックのレザー内装を組み合わせた華やかな姿で紹介されています。書籍やマニュアルを収めたフェラーリ純正フォリオ、レザー製ツールバッグ、ボディカバーが付属し、カタログ制作時点ではフェラーリ・クラシケによる検査も実施済みで、「レッドブック」認証も申請段階にあります。
そんな1972年式フェラーリ「365GTB/4 デイトナ」、落札予想価格は40万ユーロから50万ユーロ(1ユーロ=184.3円換算で、日本円で約7370万円から9218万円)とされています。
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