BMW「M2」に初の4WDモデル誕生 新型「M2 with M xDrive」の0−100km/h加速は後輪駆動モデルより0.3秒速い3.6秒を実現
FRモデルも従来どおり販売 4WDは8速ATのみ
BMW M社は2026年6月3日、新型「BMW M2 with M xDrive」を発表しました。
コンパクトな高性能クーペとして人気を集めるM2に、シリーズ初となる4輪駆動システム「M xDrive」を採用したモデルで、2026年夏後半から世界各国で販売が開始される予定です。
M2はこれまで、FR(後輪駆動)レイアウトによる俊敏なハンドリングとドライバーとの一体感を重視したモデルとして高い評価を得てきました。
一方で、より高いトラクション性能や全天候型の走行安定性を求める声もありました。今回登場したM2 with M xDriveは、そうしたニーズに応えるモデルとして開発されたもので、BMW Mが培ってきた4WD技術をコンパクトセグメントへ初めて導入したことが最大の特徴です。
パワーユニットには、現行M2と同じ3リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載します。
最高出力は473hp(約480馬力)、最大トルクは443lb-ft(約600Nm)を発生。トランスミッションは8速Mステップトロニックのみが組み合わされ、4WDモデルにマニュアル仕様は設定されません。
なお、後輪駆動モデルについては引き続き6速MT仕様がラインアップされるため、よりピュアなドライビングフィールを求めるユーザーには従来モデルも選択肢として残されます。

新採用のM xDriveは、BMW M3やM4などにも採用されている高性能4輪駆動システムです。
電子制御式の多板クラッチによって前後輪への駆動力配分を緻密に制御し、通常走行では後輪主体の特性を維持。必要に応じて瞬時に前輪へトルクを伝達することで、高い安定性と優れたトラクション性能を実現しています。さらにアクティブMディファレンシャルやDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)との連携により、サーキット走行から日常走行まで幅広いシーンで高いパフォーマンスを発揮します。
その効果は加速性能にも表れています。
0-62mph(約100km/h)加速は3.7秒を記録し、従来の後輪駆動モデルより0.3秒短縮されました。ロールアウト計測では3.3秒に達し、M2史上最速レベルの加速性能を実現しています。
最高速度は標準で250km/hに制限されますが、「Mドライバーズパッケージ」を装着すると285km/hまで引き上げられます。
シャシについても専用セッティングが施されています。サスペンションやステアリング、ブレーキ制御、トラクション制御プログラムなどは4WDシステムに合わせて最適化されており、高速域での安定感とコーナリング性能をさらに向上。BMW Mらしい俊敏な運動性能を維持しながら、限界域での扱いやすさも高められています。
ボ ディサイズは全長4580mm✕全幅1887mm✕全高1405mm。ホイールはフロント19インチ、リア20インチの異径サイズを採用し、タイヤサイズも前後で異なる設定となります。
車両重量は約1809kgで、4WDシステムの追加により後輪駆動モデルより重くなったものの、その重量増を上回る走行性能の向上が図られています。
エクステリアでは、新たに「BMW Individual Borusan Turkish Blue」をM2として初設定。さらにBMW Individualプログラムによる多彩な特別色も選択可能となっています。ワイドフェンダーや張り出したサイドシル、4本出しエキゾーストなど、Mモデルならではの迫力あるスタイリングはそのまま継承されました。
インテリアには最新世代のBMWカーブドディスプレイを採用し、BMWオペレーティングシステム8.5を搭載。M専用表示や各種走行モード設定機能に加え、スポーツ走行向けの情報表示も充実しています。オプションではカーボンファイバー製バケットシートも用意され、サーキット走行を重視するユーザーにも対応します。
価格は米国市場で7万3600ドル(約1180万円)、英国では7万4255ポンドからとされています。なお日本仕様の導入時期や価格は現時点で公表されていません。生産はメキシコ・サンルイスポトシ工場で2026年8月から開始される予定です。
BMW M社によると、M2は2025年に同ブランドでもっとも販売台数の多かった高性能モデルでした。
今回のM xDrive追加によって、従来のFRファンだけでなく、より高い安定性や実用性を求めるユーザー層にも訴求できるモデルへと進化したと言えるでしょう。コンパクトなボディに本格的なMパフォーマンスを凝縮したM2は、新たな4WDモデルの登場によってさらに魅力を高めることになりそうです。
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