北米専用モデルだったスバル最大のSUVが、なぜ今になって日本へ!? 3列シートモデル「アセント」導入検討の裏側とは
なぜ今、アメリカ生まれの大型SUVが日本に上陸するのか?
これまで、ボディが大きすぎて日本の道路事情やインフラには合わないとされ、正規導入が見送られてきた北米専用の「アセント」が、なぜこのタイミングで日本導入へ向けて大きく動き出したのでしょう? そこには、国の制度面の大きなブレイクスルーと、国内需要の急激な変化というふたつの背景が存在します。
最大のきっかけとなったのは、日米貿易合意を受けて新たに施行された国土交通省の“認定制度”を活用できるようになった点です。
これにより、SIAで生産されたモデルであっても、日本市場へ導入する際の手続きや認可にかかるコスト、仕様変更のハードルが大幅に緩和。国の後押しともいえるこの新しい環境整備をスバルが巧みにとらえたことが、今回の発表における背景となっています。
すでにトヨタは、米国生産の「カムリ」、「ハイランダー」、「タンドラ」を国交省の新制度を介して日本に導入すると発表しているほか、日産も「ムラーノ」の導入をアナウンス済み。またホンダも、北米生産のアキュラ「インテグラ」とホンダ「パスポート」を2026年後半に日本に投入予定です。
もうひとつの要因は、日本の自動車市場における“多人数乗車モデル”のトレンドが変化していることです。
これまで、子育て世代などのファミリー層にとって絶対的な定番といえばミニバン一択でしたが、昨今、目の肥えたユーザーやアクティブなライフスタイルを送る人々の間で、「多人数乗車の実用性は譲れないが、ミニバン特有のファミリーっぽさではなく、所有欲を満たしてくれるタフなラージSUVを選びたい」という需要が急激に膨れ上がっているといいます。

実際に他社では、マツダが3列シートSUVの「CX-80」を投入してファミリー層を獲得しているほか、トヨタの「ランドクルーザー250」なども圧倒的な人気を博しています。
スバルでは、2018年に「エクシーガ クロスオーバー7」が生産終了して以来、国内向けラインナップから3列シートを配した多人数乗車可能なモデルという選択肢は完全に途絶えていました。そのため、子どもが大きくなった既存のスバルオーナーたちが、他社のミニバンやSUVへと流出してしまうケースが課題となっていたのです。
スバルの強みである“シンメトリカルAWD”や水平対向ターボエンジンを搭載するフラッグシップ「アセント」を日本へ導入することは、こうした既存顧客をつなぎ止める待望の受け皿になると同時に、国産ラージSUV市場に新風を吹き込む強力なカードとなりそうです。
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国内の3列シートSUVのセグメントに対して、スバルが満を持して投入を検討し始めた米国生まれの「アセント」。
全幅1930mmというアメリカンサイズだけに、日本のインフラ事情が大きなハードルとなるのは間違いありませんが、広い室内空間と3列目までをスマートに結ぶ装備類などにより、多人数でのロングドライブを最高の時間に変えてくれるポテンシャルを秘めた1台ともいえます。
2026年後半の日本導入が実現すれば、日本のラージSUV界の勢力図が変わるかもしれません。
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