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自動ごみ収集なのに圧倒的にスリム! シャープの新「ラクティブエアステーション」が変える掃除機の常識

置きやすいだけでなく、動かしやすい

 実際にEC-CR1を動かしてみて感心したのは、小回りの良さだった。

 EC-CR1はストレートな本体形状を採用し、ヘッド上部にヒンジ構造を設けている。これにより、ヘッドの幅はそのままに、掃除機を回転させたときの回転径を小さくできる。

 椅子の脚まわりやテーブル下、観葉植物の横、壁際の細いすき間など、リビングの中には意外と入り組んだ場所が多い。EC-CR1は、そうした場所で思った方向にスッと入っていく感覚がある。

ヘッド上部にヒンジを設けたことで、椅子の脚まわりでも小さな回転径で方向を変えられる。ストレートで細身の本体と相まって、入り組んだ場所でも思った方向へ動かしやすい
ヘッド上部にヒンジを設けたことで、椅子の脚まわりでも小さな回転径で方向を変えられる。ストレートで細身の本体と相まって、入り組んだ場所でも思った方向へ動かしやすい

 また、本体幅がヘッドの奥行き内に収まるため、細いすき間にも本体ごと入り込みやすい。低い場所を掃除しやすい「ペタッとヘッド」、暗がりのごみを照らす緑色LEDライト、ハンディスタイルへの切り替えなども備えている。

 自動ごみ収集ステーション付きでありながら、ハンディ掃除まできちんと想定している点も評価したい。

 重量は本体質量1.5kg。ステーションタイプの掃除機としては扱いやすく、リビングに置いて気づいたときにサッと使うというコンセプトとよく合っている。吸引力も、実演を見る限り十分にパワフルだ。

 これまで私は、コードレス掃除機ではシャークの扱いやすさや設計のうまさを評価することが多かった。しかし今回のEC-CR1に関しては、かなり自信をもってすすめられる。少なくとも、ステーション付きコードレス掃除機を検討している人には、必ず実機を見てほしい一台だ。

本体を床とほぼ平行に倒せる「ペタッとヘッド」により、家具の下など高さのない空間にもヘッドを奥まで差し込める。緑色LEDライトが暗いすき間のごみを照らし出す
本体を床とほぼ平行に倒せる「ペタッとヘッド」により、家具の下など高さのない空間にもヘッドを奥まで差し込める。緑色LEDライトが暗いすき間のごみを照らし出す

シャープが示したのは「生活動線上の家電」という考え方

 今回のRACTIVE Airシリーズは、EC-CR1だけでなく幅広いラインナップで展開される。

 静音性を重視したステーションタイプの「EC-XR3」、紙パック式で清潔なごみ捨てを重視した「EC-KR70A」「EC-KR50A」、パワーと低騒音を両立したサイクロン式の「EC-SR70A」、軽量でやさしい運転音を目指した「EC-AR50A」など、ユーザーのニーズに合わせて選べる構成だ。

2026年度の「RACTIVE Air」ラインナップ。自動ごみ収集ステーション式、紙パック式、サイクロン式をそろえ、薄型設計、静音性、清潔なごみ捨て、軽さやパワーなど、重視するポイントに応じて選べる
2026年度の「RACTIVE Air」ラインナップ。自動ごみ収集ステーション式、紙パック式、サイクロン式をそろえ、薄型設計、静音性、清潔なごみ捨て、軽さやパワーなど、重視するポイントに応じて選べる

 ただし、今回の主役はやはりEC-CR1だと思う。

 なぜなら、EC-CR1は掃除機そのものの価値を少し変えているからだ。吸引力が強い、軽い、静か、ごみ捨てがラク。もちろんそれらは大切だ。しかし、これからの家電に求められるのは、それだけではない。

 暮らしのどこに置かれ、どのタイミングで使われ、どれだけ生活の中で自然に存在できるか。EC-CR1は、そこまで踏み込んでいる。

 共働き世帯が増え、家事に使える時間は限られている。ロボット掃除機も進化しているが、すべての掃除をロボットに任せられるわけではない。食べこぼし、階段、家具のすき間、車内、玄関まわり。

 人が気づいた瞬間に、自分の手でサッと掃除したい場面はこれからも残る。だからこそ、スティック掃除機はなくならない。むしろ、ロボット掃除機と併用される存在として、より生活動線に近い場所へ移動していくはずだ。

洗面台と洗濯機の間に本体ごと入り込むEC-CR1。ヘッドの奥行き内に本体幅が収まるストレート形状により、これまで掃除機が入りにくかった細いすき間にもアプローチできる
洗面台と洗濯機の間に本体ごと入り込むEC-CR1。ヘッドの奥行き内に本体幅が収まるストレート形状により、これまで掃除機が入りにくかった細いすき間にもアプローチできる

 EC-CR1は、その未来をかなり具体的に見せてくれた。

 掃除機は、押し入れにしまうものではなくなるかもしれない。玄関のスリッパのように、部屋の隅のほうきのように、暮らしのすぐそばにあるものになる。しかも、そこに自動ごみ収集という現代的な便利さまで加わる。

 薄型ステーションの中に、紙パック、吸引経路、アクセサリー収納、そして掃除機としての使いやすさまで詰め込んだEC-CR1は、まさにシャープらしい一台だ。派手な未来感ではない。けれど、暮らしの中で本当に効く進化がある。

 日本の住宅事情、日本の家事動線、日本のリビングに合う掃除機とは何か。その問いに対して、今回のRACTIVE Air STATION EC-CR1は、かなり説得力のある答えを出してきた。

製品概要
シャープ RACTIVE Air STATION EC-CR1
想定価格:8万5000円前後
発売日:2026年8月6日
カラー:グレー系(EC-CR1-H)、ホワイト系(EC-CR1-W)
本体サイズ:スティック 約 幅220×奥行91×高さ1106mm/ステーション 約 幅300×奥行154×高さ601mm/収納時 約 幅300×奥行154×高さ1121mm
質量:スティック 約1.5kg/ステーション 約2.3kg
充電/運転時間:約2.5時間充電/強 約6分、自動 約6〜17分、標準 約26分(すき間ノズルなど使用時は最長約40分)
集じん容積:スティック 約0.06L/ステーション 約0.37L
主な機能:自動ごみ収集、極吸ヘッド(「端までブラシPlus」「メガマウス構造」「からみにく~いブラシPlus」)、緑色LEDライト、ペタッとヘッド、ハンディスタイル
付属品:すき間ノズル、抗菌3層紙パック1枚、ACアダプター、電源コード

Gallery 【画像】シャープのコードレススティック掃除機「RACTIVE Air STATION EC-CR1」を写真で見る(18枚)
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滝田勝紀
滝田勝紀
VAGUE家電統括プロデューサー
モノ雑誌の編集に15年以上携わり『デジモノステーション』編集長を歴任。現在は家電スペシャリストとして、国内外の最新テクノロジーを長年取材。All About家電ガイドやMakuakeエバンジェリスト、楽天ROOM公式インフルエンサー(フォロワー56万人超)など幅広く活動する。海外取材経験も豊富で、欧州家電メーカー本社や世界最大級の見本市「IFA」への造詣も深い。また、Z世代向けメディア運営やPR会社経営の傍ら、インテリアスタイリスト窪川勝哉氏とのユニット「𝒾𝓃𝒞𝒶𝒹𝑒𝓃𝓏𝒶」で家電開発も手掛ける。機能とデザインの両面から、心地よい暮らしのあり方を提唱している。

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