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“しまわない”から使い続ける! BRUNOの「2WAY ジューサー&かき氷」が変える季節家電の常識

正直、性能だけで語る家電ではない。それでも価値は明確だ

 家電スペシャリストとして率直に言えば、本機は圧倒的な性能で驚かせる製品ではない。ジューサーは果物や野菜を約40秒で攪拌し、普通に飲めるジュースやスムージーを作れる。かき氷も、専用カップで作った氷をセットすれば、口溶けのよい氷を普通に削れる。

 一方で、強力な据え置き型ブレンダーのように、硬い氷やナッツを豪快に砕く製品ではない。かき氷も、市販のロックアイスを自由に投入するのではなく、基本的には付属の製氷カップで作った氷を使う。凍らせた果物を削る場合も、厚みや詰め方に工夫が必要だ。

発表会で試飲したフルーツミックスジュース。バナナやリンゴ、牛乳などを使い、朝食や間食にも取り入れやすい一杯に仕上がっていた。毎日使えるジューサー機能が、かき氷機を“しまわせない”理由になる
発表会で試飲したフルーツミックスジュース。バナナやリンゴ、牛乳などを使い、朝食や間食にも取り入れやすい一杯に仕上がっていた。毎日使えるジューサー機能が、かき氷機を“しまわせない”理由になる

 だが、私はこの“普通に作れる”という着地点を肯定的に捉えている。すべてを高性能にしようとすれば、本体は大きくなり、価格も上がり、洗う部品も増える。そうなれば、結局また出すのが面倒になり、しまわれてしまう可能性が高い。

 本機が優先したのは、最高性能ではなく、日常に置いておけるサイズと価格、そして使い始めるまでの心理的な軽さだ。性能を必要十分に抑えながら、ふたつの用途をひとつのモーターで成立させた。この割り切りこそ、製品企画としてはむしろ潔い。

牛乳やヨーグルト、ベリーを凍らせて削ったミックスベリーヨーグルトかき氷。シロップをかけるだけのかき氷とは異なり、氷そのものに味があるため、濃厚なデザートとして楽しめる
牛乳やヨーグルト、ベリーを凍らせて削ったミックスベリーヨーグルトかき氷。シロップをかけるだけのかき氷とは異なり、氷そのものに味があるため、濃厚なデザートとして楽しめる

 実際、発表会で試したミックスベリーヨーグルトかき氷は、牛乳やヨーグルト、ベリーを凍らせて削ることで、シロップをかけるだけのかき氷とは違う濃厚なデザートになっていた。

 トマトベースの氷を冷製パスタへ削りかける「氷トマトの彩りカッペリーニ」や、パインを使ったドリンク「サンセット・パイン」も、かき氷機の用途をスイーツ以外へ広げる提案として面白かった。

トマトベースの氷を冷製パスタに削りかけた「氷トマトの彩りカッペリーニ」。かき氷をスイーツだけでなく料理へ広げる提案で、2WAY家電としての使い道の広がりを感じさせる一皿だ
トマトベースの氷を冷製パスタに削りかけた「氷トマトの彩りカッペリーニ」。かき氷をスイーツだけでなく料理へ広げる提案で、2WAY家電としての使い道の広がりを感じさせる一皿だ

しまわないことが、家電を“自分の道具”に変えていく

 この製品の本当の価値は、使い続ける習慣を生み出しやすいことにある。

 最初は朝にバナナやリンゴを使ったミックスジュースを作るだけでもいい。暑い日にかき氷を削り、次は牛乳やヨーグルトを凍らせてみる。やがて、コーヒーを凍らせた大人向けのデザートや、トマト、だし、果汁などを使った料理への応用を思いつくかもしれない。

 家電は、購入した瞬間に完成するものではない。繰り返し使う中で、自分の暮らしに合ったレシピや手順が生まれ、初めて“自分の道具”になっていく。

 しまわずに目に入る場所へ置かれていれば、「今日はこれを使ってみよう」という小さな動機が生まれる。その積み重ねが、使い手側の工夫を引き出していく。

かき氷用のアタッチメント。専用カップで作った氷をセットし、下方向へ削り出す仕組みになっている。市販のロックアイスではなく、付属カップで凍らせた氷を使う点は理解しておきたい
かき氷用のアタッチメント。専用カップで作った氷をセットし、下方向へ削り出す仕組みになっている。市販のロックアイスではなく、付属カップで凍らせた氷を使う点は理解しておきたい

 BRUNOは以前から、家電そのものよりも、その家電がある食卓や時間を提案することに長けてきた。累計390万台を超えた(2026年5月末時点)コンパクトホットプレートも、調理性能だけでなく、食卓を囲む体験を価値に変えた製品だった。

「2WAY ジューサー&かき氷」も同じだ。ジューサーとかき氷機というふたつの機能があるから新しいのではない。ふたつを組み合わせることで、季節家電をしまわず、使う習慣を途切れさせない。その結果、使い手自身が新しいレシピや楽しみ方を育てていく。

 性能競争だけでは見えにくいが、これは家電にとって非常に大きな価値だ。ありそうでなかった2WAYは、季節家電の“使われ方”を変える、エポックメイキングな発想なのである。

製品概要
製品名:BRUNO 2WAY ジューサー&かき氷
価格:6380円(税込)
カラー:ホワイト、ブルーグレー
サイズ:約 幅108×奥行108×高さ381mm
重量:約720g(付属品含まず)
電源:リチウムイオン蓄電池/USB充電式
主な機能:ジューサー、かき氷
付属品:USBケーブル、氷用アタッチメント、製氷カップ・製氷ふた各3個

Gallery 【画像】BRUNOの「2WAY ジューサー&かき氷」を写真で見る(14枚)
滝田勝紀
滝田勝紀
VAGUE家電統括プロデューサー
モノ雑誌の編集に15年以上携わり『デジモノステーション』編集長を歴任。現在は家電スペシャリストとして、国内外の最新テクノロジーを長年取材。All About家電ガイドやMakuakeエバンジェリスト、楽天ROOM公式インフルエンサー(フォロワー56万人超)など幅広く活動する。海外取材経験も豊富で、欧州家電メーカー本社や世界最大級の見本市「IFA」への造詣も深い。また、Z世代向けメディア運営やPR会社経営の傍ら、インテリアスタイリスト窪川勝哉氏とのユニット「𝒾𝓃𝒞𝒶𝒹𝑒𝓃𝓏𝒶」で家電開発も手掛ける。機能とデザインの両面から、心地よい暮らしのあり方を提唱している。

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