VAGUE(ヴァーグ)

“時短”の先にあるウェルネス家電へ。シロカ「おうちシェフクッカー」が変える、忙しい大人の食習慣

5Lモデルの同時調理は、食卓全体を任せるための進化

 5Lモデルだけの新機能として用意されたのが「同時調理」です。付属の同時調理容器を使い、下段と上段で異なるメニューを同時に仕上げられる仕組みになっています。

5Lモデルで対応する「同時調理」のイメージ。下段で肉じゃがなど圧力をしっかりかけたい料理を作りながら、上段ではごはんや副菜を同時に調理できる。一品を任せる家電から、食卓全体を整える家電へと進化している
5Lモデルで対応する「同時調理」のイメージ。下段で肉じゃがなど圧力をしっかりかけたい料理を作りながら、上段ではごはんや副菜を同時に調理できる。一品を任せる家電から、食卓全体を整える家電へと進化している

 たとえば、下段で肉じゃがや煮物のような圧力をしっかりかけたい料理を作り、上段でごはんや副菜を用意する。あるいは、魚料理と煮物を組み合わせる。実際の説明では、下段は汁気のあるものや塊肉など圧力をかけたい食材に向き、上段はふっくらと仕上げたいものに向くという話がありました。

 これは、電気圧力鍋の価値を一段変えています。従来は「一品を任せる」家電でした。しかし同時調理ができると、「食卓を成立させる」家電に近づきます。

 ビジネスパーソンにとって、帰宅後に一品だけ完成しても、結局ほかに何かを用意する必要があれば負担は残ります。主菜と副菜、ごはんとおかずが一度に整うなら、時間の意味が変わる。

 いまの家電に求められているのは、単なる機能の足し算ではありません。ユーザーの行動をどこまで変えられるかです。同時調理は、「料理をする時間」だけでなく、「献立を考える時間」「キッチンに戻る回数」「洗い物の段取り」までまとめて減らす可能性があります。

 つまり、タイパとは作業時間だけの話ではない。判断の回数を減らすことでもあるのです。

同時調理の下段で仕上げた、肉と玉ねぎの煮込み。圧力をかけることで肉はやわらかく、玉ねぎには味がしっかり染み込む。上段でごはんを用意すれば、丼もののような一食も効率よく完成する
同時調理の下段で仕上げた、肉と玉ねぎの煮込み。圧力をかけることで肉はやわらかく、玉ねぎには味がしっかり染み込む。上段でごはんを用意すれば、丼もののような一食も効率よく完成する

“やわらか食”は高齢者だけの話ではない

 今回の発表会では、歯科医師の五島朋幸氏による「食の尊厳支援」に関する講演も行われました。正直に言えば、内容は高齢者向けや介護食の話でしたが、実際にそこで語られた内容には、30代から50代のビジネスパーソンにも響く本質がありました。

 食べることは単なる栄養摂取ではないという視点です。食事は、見た目、香り、噛むこと、味わうこと、そして誰かと食卓を囲む時間まで含めた体験です。特に香りは風味の中心であり、味は脳の中で統合される。これは、食事を単なるカロリーや栄養素に分解しがちな現代への、静かな問いかけでもあります。

5L上位モデルの操作部。フルドット液晶とダイヤル操作により、メニュー選択や調理モードの確認がしやすい。音声ガイドも備え、調理の進行や操作をわかりやすく案内することで、使い慣れていない人にも扱いやすい設計としている
5L上位モデルの操作部。フルドット液晶とダイヤル操作により、メニュー選択や調理モードの確認がしやすい。音声ガイドも備え、調理の進行や操作をわかりやすく案内することで、使い慣れていない人にも扱いやすい設計としている

 ビジネスパーソンの健康管理も同じです。数値だけを追いかけると、食事は味気ない義務になります。しかし本当に続くのは、楽しく、おいしく、無理のない習慣です。

 シロカが提案するやわらか食も、介護食専門の話ではなく、食材を芯までやわらかくしながら形を残す、という意味では、日々の食事を消化しやすく、食べやすく整える技術として捉えられます。

 実際、試食では通常のたくあんと、圧力をかけてやわらかくしたたくあんの比較もありました。通常のたくあんはパリパリとした食感が魅力ですが、噛み切りにくい人にとっては食べること自体が負担になります。

 一方で、圧力をかけたものは見た目の形を残しながら、すっと噛み切れる。食感の楽しみをどこまで残すかは別の議論としても、「食べられる形に近づける」という発想は重要です。

 年齢を重ねてから突然考えるのではなく、いまから自分の食生活を整える。そう考えると、この製品のウェルネス性はぐっと身近になります。

試食で用意された「やわらか食」のサンプル。上部の白いのが通常のたくあん。圧力をかけることで、色が濃くなるほど、見た目の形を残しながら噛み切りやすい食感に近づけている。やわらかくすることは、食べる楽しみを諦めることではない。そんな製品思想を象徴する一皿だ
試食で用意された「やわらか食」のサンプル。上部の白いのが通常のたくあん。圧力をかけることで、色が濃くなるほど、見た目の形を残しながら噛み切りやすい食感に近づけている。やわらかくすることは、食べる楽しみを諦めることではない。そんな製品思想を象徴する一皿だ

家電は、健康を“続けられる形”に変える

 健康にいいことは、世の中にたくさんあります。運動したほうがいい。よく噛んで食べたほうがいい。栄養バランスを考えたほうがいい。そんなことは、誰もが頭ではわかっています。

 問題は続かないことです。忙しい、面倒、時間がない、片づけが大変。続かない理由はいくらでもあります。だからこそ家電には価値があります。人間の意志に頼りすぎず、仕組みで生活を支えることができるからです。

「おうちシェフクッカー」は、普段の肉じゃが、煮魚、ごはん、蒸し野菜、低温調理メニューを作る自動調理鍋です。

 ただ、その延長線上に、食材をやわらかく仕上げること、火を使わず安全に調理すること、音声ガイドで操作をわかりやすくすること、同時調理で食卓全体を整えることがあり、そして介護食などにも十分対応できる機能があります。

同時調理で用意された鮭のちゃんちゃん焼き。蒸し調理により、鮭はふっくらと火が入り、野菜の甘みも引き出されていた。油を多用せず、主菜としての満足感を得られる点は、健康管理を意識する大人にも魅力的だ
同時調理で用意された鮭のちゃんちゃん焼き。蒸し調理により、鮭はふっくらと火が入り、野菜の甘みも引き出されていた。油を多用せず、主菜としての満足感を得られる点は、健康管理を意識する大人にも魅力的だ

 自分の健康を管理するために、ジムへ行く。スマートウォッチで睡眠を測る。サプリを飲む。そうした選択肢と同じように、キッチン家電で食事を整えるという選択肢があっていい。

 シロカの「おうちシェフクッカー」は、電気圧力鍋を“時短家電”から“ウェルネス家電”へと少し押し広げる存在です。忙しい大人が、日々の食事を諦めず、無理なく整える。そのための一台として、ライフスタイルに置いてみたくなる製品でした。

さつま揚げと大根の煮物。圧力調理によって大根は芯までやわらかく、だしの味もしっかり染み込む。普段の家庭料理を短時間で仕上げながら、食材の形や料理らしさを残せることが「おうちシェフクッカー」の強みといえる
さつま揚げと大根の煮物。圧力調理によって大根は芯までやわらかく、だしの味もしっかり染み込む。普段の家庭料理を短時間で仕上げながら、食材の形や料理らしさを残せることが「おうちシェフクッカー」の強みといえる

製品概要
シロカ 自動調理鍋 おうちシェフクッカー
価格:2万4860円〜3万9820円(税込)
ラインナップ:2.4Lモデル、5Lモデル
容量目安:2.4L=1〜3人分、5L=4〜6人分
カラー:ホワイト、グレー
主な調理機能:圧力調理、蒸し調理、低温調理、炊飯、予約調理、温め直し、同時調理 ※同時調理は5Lモデルのみ
主な機能:スマートプレッシャー技術、旬感ヘルシースチーム、時短モード、かしこい予約プログラム、音声ガイド、やわらか食レシピ、セラミックコーティング内なべ

Gallery 【画像】シロカの自動調理鍋「おうちシェフクッカー」のスゴみを写真で見る(30枚以上)
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滝田勝紀
滝田勝紀
VAGUE家電統括プロデューサー
モノ雑誌の編集に15年以上携わり『デジモノステーション』編集長を歴任。現在は家電スペシャリストとして、国内外の最新テクノロジーを長年取材。All About家電ガイドやMakuakeエバンジェリスト、楽天ROOM公式インフルエンサー(フォロワー56万人超)など幅広く活動する。海外取材経験も豊富で、欧州家電メーカー本社や世界最大級の見本市「IFA」への造詣も深い。また、Z世代向けメディア運営やPR会社経営の傍ら、インテリアスタイリスト窪川勝哉氏とのユニット「𝒾𝓃𝒞𝒶𝒹𝑒𝓃𝓏𝒶」で家電開発も手掛ける。機能とデザインの両面から、心地よい暮らしのあり方を提唱している。

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