知る人ぞ知る“冷たい温泉”があった!? 源泉温度が極端に低い「冷鉱泉」で真夏でもひんやり気持ちいい 独自の入浴方法を楽しめる「温泉宿」3選
冷泉から温度変化を楽しむ湯まで、独自の源泉を持つ温泉
日本全国に有名な温泉地は数多く存在しますが、なかでも源泉温度が極端に低い冷鉱泉や、自然環境によって湯の特性が変化する独特な温泉が存在します。
今回は、冷たい源泉を活かした独自の入浴方法を提案する施設や、大自然の中でぬるめの湯を提供する施設など、個性的な温泉宿を3か所取り上げます。
●大分県「寒の地獄温泉」
まず取り上げるのは、大分県に位置する「寒の地獄温泉」です。
寒の地獄温泉は、江戸末期の嘉永2年に開湯した歴史ある湯どころであり、開湯から186年という長い年月を経ています。

また、旅館自体も昭和3年に創業されており、古くから湯治を目的とする人々に長く利用されてきました。
その歴史の起源は、一匹の傷を負った猿が水に浸かって傷を癒している姿を、狩りの途中の猟師が発見したことから始まると伝えられています。
その後、村人の手によって湯船が築き上げられ、昭和初期には九州横断道路の開通に伴い、夏の避暑地として多くの人々が訪れるようになりました。
歴史を感じさせる木造の温泉宿には、温かい切石風呂や檜風呂、家族湯のほかに、13度から14度という低い温度の源泉を利用した「冷泉浴場」が存在します。
毎分2トン超という豊富な湧出量を誇る単純硫黄冷鉱泉が、24時間100パーセントかけ流しで使用されています。
冷泉を利用する際は水着を着用し、入浴した後は暖房室やサウナ室で体を温めるという手順が推奨されています。
さらに、薪による熱交換方式で加温された温泉に入浴した後、再びぬるめの冷泉でほてりを取るという「温冷交互浴」を行うことが可能です。
このように冷泉と温泉を組み合わせた入浴方法は、自律神経を整える効果があるとされています。
●新潟県「駒の湯温泉」
続いて取り上げるのは、新潟県に位置する「駒の湯温泉」です。
駒の湯温泉は、越後駒ヶ岳の山麓に広がる大自然に抱かれた秘湯の一軒宿「駒の湯山荘」の温泉です。

ここでは、約33度という体温よりもやや低いぬるめのアルカリ性単純温泉が、毎分約2000リットルという規模で湧き出しています。
主な浴槽はすべて源泉かけ流しとなっており、やわらかな泉質は肌への負担が少なく、「化粧水のような湯」と表現されることもあります。
主な効能として、リウマチ、胃腸病、高血圧、外傷、眼病などに対する効果が挙げられています。
館内には内湯が2か所、露天風呂が3か所、貸切風呂が2か所設けられており、内湯と露天風呂には混浴浴槽と女性専用浴槽がそれぞれ存在します。
佐梨川沿いに設置された露天風呂からは、新緑や紅葉といった四季折々の自然環境を眺めながら入浴することが可能です。
また、日が暮れると館内や露天風呂にランプが灯され、周囲一帯が幻想的な空間に変わることから「ランプの宿」としても広く認知されています。
登山や渓流釣りの拠点として利用されることも多く、営業期間は例年4月下旬から11月上旬に限定されています。
冬季は積雪の影響により休業となりますが、豊富な湯量と自然環境を求める人々から強い支持を集めています。
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