エンジンパワーはベース車と同じ! それでも世界限定750台のトライアンフ「スピードツイン1200 TFC」が60万円以上高い理由
最高出力はベース車と同じ! 61万円の価格差はどこにある?
トライアンフ モーターサイクルズは、世界限定750台の特別仕様車「スピードツイン1200 TFC」を発表しました。価格(消費税込)は289万9000円で、2026年9月からデリバリーが始まる予定です。
ベースとなる「スピードツイン1200 RS」の価格は228万9000円。TFCはそこから61万円高い設定ですが、最高出力105ps、最大トルク112Nmというエンジンスペックは変わりません。では、2モデルの価格差はどこから生じるのでしょうか。
最大の違いは、パワーアップではなく車体と仕立てです。フロントにもオーリンズ製サスペンションを採用。低いクリップオンハンドルやアクラポビッチ製チタンサイレンサー、カーボンファイバー製外装を装備するほか、専用色“オブシディアン ゴールド”やシリアルナンバー入りトップヨークも採用しています。
TFCとは“Triumph Factory Custom”の頭文字で、トライアンフにおける最上級の特別仕様を意味しています。
TFCシリーズは2019年にスタート。厳格な台数限定の下、専用デザインや高性能パーツ、上質な仕上げを組み合わせて展開されてきました。今回の「スピードツイン1200 TFC」は、「スラクストン TFC」、「ロケット3 TFC」、ふたつの「ボバー TFC」に続く、5番目のモデルとなります。
本モデルは「スピードツイン1200 RS」をベースに、英国ブランドらしいクラフトマンシップと走りを高めるプレミアムコンポーネントを組み合わせ、モダンクラシックシリーズのスポーツ性を際立たせているのが特徴です。

外装には、専用カラーの“オブシディアン ゴールド”を採用。メタリックブラックを基調にゴールドのメタルフレークをあしらい、光の当たり方によって印象的な輝きを見せます。
グロス仕上げのカーボンファイバー製マッドガードやサイドパネル、ヒールガードも採用し、クラシックな造形にモータースポーツ由来のテクニカルな雰囲気をプラスしているのもポイントです。
専用ディテールも充実しており、ビレットアルミニウム製トップヨークにはTFCエンブレムと各車固有のエディションナンバーをレーザーで刻印。
専用バッジ、削り出しバーエンドミラー、ゴールドチェーン、ゴールド仕上げのインナーチューブ、ブラックアウトされたエンジンまわりなどにより、特別仕様らしい精悍なたたずまいを演出しています。
ライディングポジションは、低く構えたクリップオンハンドルとバックステップにより、前傾を深めたアグレッシブなライディングポジションとしています。
ブラックレザーと高グリップスポーツスエードを組み合わせたワンピースシートには、リブ加工とハンドステッチを採用。快適性を確保しながらカスタムスポーツらしい仕立てとしています。
ブレーキや主要電子制御は「スピードツイン1200 RS」の高性能な構成を継承しています。足まわりには、フルアジャスタブル仕様のオーリンズ製フロント/リアサスペンションを採用。フロントは43mm倒立フォーク、リアは外部リザーバーつきツインショックで、プリロード、圧側、伸側減衰を調整できます。
さらに、軽量7スポークキャストアルミホイールとメッツラー製「Racetec RR K3タイヤ」を組み合わせ、シャープなハンドリングと接地感を追求しています。
ブレーキは、フロントに320mmダブルフローティングディスクとブレンボ製「Stylema M4.30ラジアルキャリパー」を装備。ブレンボ製ラジアルマスターシリンダーや調整式MCSレバーも採用し、指先に伝わるフィードバックとコントロール性を高めているのも見逃せません。
エンジンは、270度クランクを採用する1200ccの水冷並列2気筒SOHC8バルブ“High Power”ユニット。最高出力105ps/7750rpm、最大トルク112Nm/4250rpmを発生します。数値はベースとなる「スピードツイン1200 RS」と共通で、低回転域から厚みのあるトルクを引き出す特性となっています。
エキゾーストには、アクラポビッチ製ツインチタンメガホンサイレンサーを採用しています。チタン製ボディにブラックのディテール、カーボンファイバー製エンドキャップを組み合わせ、ボンネビルツインらしい鼓動感のあるサウンドとTFCならではの上質なルックスを両立しています。
電子制御面では“Triumph Shift Assist”を標準装備。6速ギアボックスでクラッチ操作不要の素早いシフトチェンジが可能です。ライディングモードは「Sport」、「Road」、「Rain」の3種類を用意し、電子制御スロットルによって走行シーンに合わせたレスポンスを選べます。
また、オプティマイズドコーナリングABSとオプティマイズドトラクションコントロールも搭載。車体の傾きや速度、グリップ状況を把握し、直立時だけでなくバンク中でも自然に介入することで、スポーティな走りを支えます。
メーターはクラシックな丸型デザインの中に大型LCD表示とカラーTFTスクリーンを組み合わせ、USB-C充電ソケットも備えています。
このほか、サイン入りの正規証明書、専用インドアカバー、防水シートカバーも付属します。
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「スピードツイン1200 TFC」と、ベースとなる「スピードツイン1200 RS」との価格差は61万円。その差額は最高出力の上乗せではなく、車体の反応やライディングポジション、素材、仕上げ、希少性に振り向けられています。
市販車を購入後にカスタムするのではなく、メーカー自身が完成形までつくり込んだ“ファクトリーカスタム”。エンジンスペックだけでは測れない価値を追求した1台といえそうです。
●製品仕様
・価格(消費税込):289万9000円
・サイズ:全幅795×全高1055mm(ミラー含まず)
・ホイールベース:1415mm
・シート高:810mm
・重量:215kg
・エンジン:270°クランク水冷並列2気筒SOHC8バルブ
・総排気量:1200cc
・最高出力:105ps(77.2kW)/7750rpm
・最大トルク:112Nm/4250rpm
・燃料タンク容量:14.5リットル
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