まさか全身“金ピカ”!? メルセデスAMG「G63」を成金スタイルにカスタムした“超富裕層向けカーチュール”「マンソリー」の流儀とは
“カーチュール”マンソリーの流儀とは
古代エジプトのファラオは「黄金は神の肉体」と崇め、スペインの征服者たちは黄金郷エル・ドラードを求めて密林をさまよい、現代でもアスリートは、黄金色に輝くトロフィーや金メダルを手にするための努力を惜しみません。
科学的にいえば、ゴールドはただのやわらかい重金属。しかし、サビず、腐らず、時を経ても輝き続けるその性質は、“永遠”や“不滅”の象徴となり、いつしか人類のDNAレベルには“ゴールド=スゴい”という方程式が刷り込まれてしまっています。
マンソリー「P720」は、そんな人類の深層心理をメルセデスAMG「G63」をベースに加速させた1台です。
マンソリーは1989年、イラン出身のコウロシュ・マンソリー氏によってドイツ・ミュンヘンに設立されました。創業当初はロールス・ロイス、ベントレー、アストン マーティンといった英国の高級車ブランドのカスタマイズを専門とする小さなアトリエでした。
その大胆なデザイン哲学はたちまち富裕層の心をつかみ、事業は急速に拡大。2001年にはミュンヘンの工房が手狭になったため、バイエルン州フィヒテル山地のブラントへと本拠を移しています。
現在、マンソリーが手がけるブランドはフェラーリ、ランボルギーニ、ブガッティ、マクラーレン、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、さらにはゴルフカートや高級バイクにまで及び、従業員数は200名を超える規模にまで成長。“超富裕層のためのカーチュール(クルマのオートクチュール)”という確固たるポジションを築いています。

マンソリーの一貫したフィロソフィーは“個性の極致”。好き嫌いが真っ二つに割れるスタイルこそが、強烈なアイデンティティになっています。
●“やり過ぎ”のエクステリアに対してインテリアは上品に
ボディカラーだけでなく、エアロパーツも抜かりはありません。前後には、大きくフレアしたワイドなアーチが装着され、ノーマルの「Gクラス」よりもひと回り以上ワイドなフォルムを実現。
さらに、新設計のフロントグリル、エアインテーク、リップスポイラー、さらにアグレッシブなデザインのボンネットが組み合わされ、獰猛な印象を醸し出しています。
サイドには、新設計のサイドステップ、独自のエキゾーストパイプが装着されているほか、マットゴールド仕上げのマンソリー製オリジナルホイール「YN.5」がおごられています。
リアエンドには、ルーフにマウントされるスポイラー、スペアホイールカバー、そして2基のLEDテールランプを追加した専用バンパーが与えられ、マンソリー流の“やり過ぎ”が貫かれています。
このように、強烈なエクステリアに仕上げられた「P720」ですが、インテリアは意外なほどひかえ目な空間に仕上がっています。
シート、ダッシュボード、ドアトリムなどは落ち着いたベージュのレザーで統一され、単体で見れば上品とすらいえるほどの雰囲気です。
細部に目を向けると、ドアパネルにはLEDバックライトによる発光ステッチ、天井には数百個のLEDで星空を表現するスターライト・ヘッドライナーが備わり、エンジンのスタートボタンはサンバイザーの間の天井へと移設されています。いずれもマンソリーが「Gクラス」をカスタマイズする際の“定番”パッケージです。
「P720」というネーミングはダテではありません。
ベースのメルセデスAMG「G63」に搭載される4リッターV8ツインターボエンジンをマンソリーが独自チューニング。ノーマルの「G63」比で130馬力以上パワーアップした最高出力720ps、最大トルク1000Nmという驚異的なスペックを実現しています。
2トンを超える巨体が秘める爆発的な加速力は、鮮烈なルックスと相まって、見た者を二度驚かせる仕かけになっているともいえます。
“金ピカ”の「Gクラス」を品があると感じるか、やり過ぎと感じるかは人それぞれ。しかし、どちらの感想もこのクルマと遭遇した瞬間に吹き飛んでしまうはずです。それがマンソリーの、35年以上変わらぬ流儀といえるでしょう。
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