最高時速は314キロ! 世界初にして唯一のキャブ式48バルブV12搭載の「黒いカウンタック」がオークション登場 欧州仕様“ダウンドラフト”の「LP5000QV」とは
レストアに4年、70万ドル以上の費用をかけて蘇ったカウンタック
ランボルギーニを代表するスーパーカー、カウンタック。そのなかでも最強スペックを誇る「LP5000 QV(クアトロバルボーレ)」の欧州仕様、通称「ダウンドラフト」が2026年8月に開催されるRMサザビーズ主催の「モントレー・オークション」に登場します。
1985年式の今回の個体は、4年間にわたって徹底的なレストアが施され、その費用はエンジンのオーバーホールなどを含めて70万ドルを超えています。
カウンタックは1974年に登場した初期「LP400」から始まり、26年にわたる生産期間のなかでさまざまな進化を遂げました。
その集大成のひとつとして1985年のジュネーブ・モーターショーで発表されたのが「LP5000 QV」です。車名の「QV」は、イタリア語で4バルブを意味する「クアトロバルボーレ(Quattrovalvole)」に由来します。
排 気量は従来の4.8リッターから5.2リッター、正確には5167ccへと拡大され、1気筒あたり4バルブの48バルブV型12気筒エンジンを搭載しました。
さらに欧州仕様では、従来のサイドドラフト式に代えてダウンドラフト式キャブレターを採用しています。エンジンカバー中央に設けられた特徴的な「パワードーム」は、この仕様を見分ける重要なポイントです。
このダウンドラフト仕様では最高出力455馬力を発揮します。先代の欧州仕様「5000 S」から約87馬力も向上し、0-60mph(約97km/h)加速は4.1秒、最高速度は195mph(約314km/h)に達しました。
LP5000 QVは1988年半ばまでに631台が生産され、そのうち欧州仕様は約300台とされています。現在では、この「ダウンドラフト」がカウンタックのなかでも最もパワフルな仕様として高い評価を受けています。

今回のシャシナンバ「FLA12877」は、1985年7月に完成した個体です。欧州仕様として製造され、キロメートル表示のメーター、小型のスクエア型サイドマーカー、米国仕様よりもすっきりしたバンパーを備えています。ボディカラーはオリジナルと同じNero Tenebre、インテリアもNeroで統一されています。
この個体の最大の見どころは、4年間にわたって実施された大規模なレストアです。2018年からランボルギーニ専門業者によって作業が進められ、シャシの各部や補機類を徹底的にレストア。最終的には2023年半ばに完成しました。
残された請求書によれば、レストア費用は61万1000ドル以上。これに加えて7万7000ドルを投じたエンジンのオーバーホールと、完成後のファインチューニングに1万4000ドルが費やされています。つまり機械系の整備まで含めると、総額は70万ドルを大きく超えます。
ゴールドとシルバー、2セットの正規OZホイールに加え、リアウイング付きとウイングなし、2種類のリアデッキリッドも用意されています。オーナーの好みに応じて異なるスタイルを楽しめるのも魅力です。
カタログ掲載時の走行距離は3万3010km(約2万511マイル)と、低走行車ではありません。しかし、今回の価値を決めるのは走行距離よりも、欧州仕様のダウンドラフトであること、マッチングナンバーを維持していること、そして70万ドル超を投じたレストアによって極めて美しい状態に仕上げられている点でしょう。
予想落札価格は90万~110万ドル(日本円で約1億4300万円から約1億7500万円)とされています。希少な欧州仕様のLP5000 QV、455馬力を誇るダウンドラフトV12、そして巨額の費用を投じたレストアという条件を考えれば、100万ドルの大台突破も十分に期待できそうです。
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