生産台数は121台 半世紀以上前の「オープン・フェラーリ」がオークション登場 落札予想は3億円超え? 3オーナーの希少「365GTS/4デイトナ・スパイダー」とは
ブラウンメタリックのこのボディカラーはわずか4台のみ
フェラーリの歴史に残る名車、1972年式「365GTS/4 デイトナ・スパイダー」が、RMサザビーズのモントレー・オークションに登場します。
今回の個体は、わずか121台しか生産されなかったファクトリー製スパイダーです。しかも、希少なボディカラーや3オーナーという履歴、マッチングナンバーなど、コレクターにとって魅力的な条件を数多く備えています。
365GTS/4のベースとなった「365GTB/4」は、1968年に登場しました。これは「デイトナ」の愛称で知られるモデルで、当時のフェラーリを代表するフロントエンジンV12グランツーリスモです。
4.4リッターのV型12気筒DOHCエンジンは352馬力を発揮し、ドライサンプ方式や5速トランスアクスルを採用。前後重量配分にも配慮された本格的なスポーツカーでした。
そのデイトナをオープン化したモデルが365GTS/4です。1969年のフランクフルト・モーターショーで披露されると、クーペとは異なる開放感と美しいプロポーションによって人気を集めました。
しかし、生産台数はわずか121台。これが現在、デイトナ・スパイダーが極めて高いコレクターズバリューを持つ理由のひとつです。

今回出品されるシャシナンバー「14901」は1972年1月24日に完成した個体で、121台中37番目に製造されたものです。
ボディカラーは「ノッチョーラ・メタリッツァート(Nocciola Metallizzato)」と呼ばれるナッツのようなブラウン系のメタリックカラーで、インテリアにはブラックレザーを組み合わせています。
このボディカラー自体が非常に珍しく、新車時にこの色で仕上げられたデイトナ・スパイダーはわずか4台。そのうちブラック内装を組み合わせたものは2台だけとされています。
さらに工場出荷時からエアコンを装備している点もポイントです。新車時には米国のフェラーリディーラーへ納車され、1972年8月に最初のオーナーへ引き渡されました。
現在までのオーナーはわずか3人で、長年にわたって著名なコレクターのもとで大切に維持されてきた個体です。
2009年にはレストアが完成しています。エンジン、トランスミッションともにマッチングナンバーを維持していることも、コレクターにとって大きな魅力です。
デイトナ・スパイダーは、単に「デイトナのオープン仕様」というだけの存在ではありません。フェラーリがフロントエンジンV12グランツーリスモを作り続けてきた歴史のなかで、365 GTS/4はその系譜を締めくくる重要なモデルでもあります。
後のフェラーリではミッドシップV8やV12が主役となっていくため、フロントに大排気量V12を搭載したクラシック・フェラーリのオープンモデルとしても特別な価値を持っています。
今回の予想落札価格は200万~250万ドル。1ドル=150円で換算すると、約3億円から3億7500万円という水準です。
希少な121台限定のファクトリー・スパイダーであることに加え、わずか2台しか存在しないカラーコンビネーション、3オーナーという履歴、マッチングナンバーという条件を考えれば、上限の250万ドル、すなわち3億7500万円前後まで伸びるかが注目されます。
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