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これまで一度も姿を現さなかった「幻のランボ」がオークション初登場 16年前のモデルなのに走行1157キロ ワンオーナーの「ムルシエラゴSV」の価値

落札予想価格は約2億6250万から3億3750万円

 最後期のムルシエラゴに設定された究極の高性能モデル、ランボルギーニ「ムルシエラゴLP670-4 SV」が、RMサザビーズのモントレー・オークションに登場します。

 今回の個体は新車からワンオーナーで、カタログ掲載時の走行距離はわずか791マイル(約1273km)。

 さらに、これまで一度も一般公開されたことがないという、まさに“ゴースト”のような存在です。RMサザビーズも「市場に存在する最高の個体のひとつ」と評価しています。

 ムルシエラゴは、1990年に登場したディアブロの後継車として2001年にデビューしました。アウディ傘下となったランボルギーニが初めて手がけた新型車であり、ランボルギーニらしい大胆なデザインと、従来モデルよりも高い信頼性を両立したことが特徴です。

 その集大成として2009年のジュネーブ・モーターショーで発表されたのが「ムルシエラゴLP670-4 SV」です。

「SV」は「Super Veloce(スーパーヴェローチェ)」、つまり「超高速」を意味します。

 6.5リッターV型12気筒エンジンは、吸気系やバルブタイミングの改良によって最高出力を30馬力引き上げ、約670馬力を発揮。6速の自動MT「e-gear」を介して4輪を駆動し、0-60mph(約97km/h)加速は3.0秒、最高速度は212mph(約341km/h)に達します。

 性能向上はエンジンだけではありません。カーボンファイバーの積極的な採用や新しいエキゾーストシステムなどによって、通常の「ムルシエラゴLP640-4」から約100kgの軽量化を実現しています。さらにカーボンセラミックブレーキを採用し、強烈な制動力と軽量化を両立しました。

 当初は350台の生産が予定されていましたが、世界的な経済情勢の影響もあり、実際に工場から送り出されたのは約165台とされています。計画台数の半分以下にとどまったことで、現在では非常に希少な存在となっています。

オークションに出品される2010年式ランボルギーニ「ムルシエラゴLP670-4 SV」Jeremy Cliff(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに出品される2010年式ランボルギーニ「ムルシエラゴLP670-4 SV」Jeremy Cliff(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's

 今回のシャシナンバー「ZHWBU8AH4ALA03896」は2009年9月に完成した2010年モデルです。

 ボディカラーは「Nero Aldebaran」と呼ばれるブラックで、米国仕様ではわずか8台程度しか存在しないとされています。ブラックのホイールにイエローの「SV」デカールを組み合わせ、非常に精悍な外観に仕上げられています。

 さらに注目したいのがリアウイングです。LP670-4 SVでは大型の「エアロパック・ウイング」がよく知られていますが、今回の個体は控えめなダクトテール・スポイラーを選択しています。この仕様の米国向け個体はわずか3台とされ、ワイドで派手なウイングを持つSVとは異なる、すっきりしたシルエットが魅力です。

 インテリアはブラックのアルカンターラを基本とし、イエローのステッチを組み合わせています。さらに、パンチング加工を施したレザーステアリングホイールなど特別仕様も盛り込まれています。新車時のウインドーステッカーや工具、取扱説明書なども残されており、出品前には整備も実施されています。

 そして最大の魅力は、791マイル(1157km)という走行距離です。新車から一人のオーナーだけが所有し、オリジナルの塗装とタイヤを維持したまま、長年ほとんど走らせずに保管されてきました。

 しかも今回が初めての一般公開・売却となります。

 RMサザビーズの予想落札価格は175万~225万ドルです。1ドル=150円で単純換算すると、約2億6250万~3億3750万円となります。

 生産実績が約165台にとどまった希少性に加え、ワンオーナー、低走行、希少なボディカラー、そして低いリアウイングという特別な仕様を備えた今回のSV。3億円を超える落札となるのか、モントレーでの結果に注目が集まります。

Gallery 【画像】超かっこイイ! 黒いランボルギーニ「ムルシエラゴSV」を見る(18枚)
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