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完全無料なのに「これ、純正ナビ!?」トヨタが本気で開発したナビアプリは何がスゴい? 最新版を使ってわかった「400万ダウンロード突破の人気のヒミツ」とは

CarPlayなら「スマホナビ」を意識させない

 iPhoneをCarPlayに接続してモビリンクを起動すると、車載ディスプレイいっぱいに地図が表示されます。

車速パルスの情報を得ているのか、GPS衛星からの情報が拾えないトンネル内で速度変化があっても位置を正確に示していた
車速パルスの情報を得ているのか、GPS衛星からの情報が拾えないトンネル内で速度変化があっても位置を正確に示していた

 スマートフォン単体でもカーナビとして十分利用できますが、CarPlayでは画面が大きくなるため、地図や案内情報が格段に確認しやすくなります。運転席から見ていると「スマホのナビアプリを使っている」という感覚は薄く、一般的な車載カーナビを操作している感覚にかなり近い印象でした。

 地図表示は2D/3Dから選択でき、3Dでは商業施設を中心に建物を立体的に表示。著名な施設ではリアルなCGアイコンも使われ、周辺の位置関係を直感的につかみやすくしています。

 また、コンビニやファミリーレストラン、ガソリンスタンドなど、よく利用する施設を地図上にアイコン表示することもできます。

 目的地検索も使いやすく、住所は丁目、番、号まで細かく指定でき、大字や枝番にも対応します。音声検索も可能で、「近くのコンビニ」などと発話すれば、該当する施設を近い順に表示。Googleマップとの連携によって、Googleマップで見つけた場所をモビリンクの目的地として利用できるのも便利です。

 ただ、実際に使ってみると改善してほしい部分も見えてきました。

 代表的なのがルート案内中の周辺検索です。「この先でコンビニに寄りたい」「途中でガソリンスタンドを探したい」と思っても、一度ルート案内を終了する必要があります。また、経由地設定にも対応していないため、複数の場所へ順番に立ち寄るような使い方では不便を感じます。

 CarPlayへの対応によって車載ナビに近い使い勝手の良さを実感できるだけに、このあたりは今後のアップデートに期待したいところです。

●走り出して分かった「クルマのためのルート」

 一方、カーナビとして最も重要なルート案内の分かりやすさには感心させられました。CarPlay上のmoviLinkを使って特に印象に残ったのは、画面の華やかさではなく、むしろきめ細かな案内にあったということです。

 Googleマップなどでは到着時間を優先するためか、住宅街の細街路や生活道路をショートカットとして案内されることがあります。確かに早く到着できるのかもしれませんが、「本当にここを走るのか?」と不安になるような道路へ誘導されるケースもあります。

 それに対してモビリンクは、比較的道幅の広い道路を優先し、クルマで走りやすいルートを選ぶ傾向が強く感じられました。多少遠回りになったとしても、ドライバーが安心して走れる道路を選ぼうとするのです。

 このあたりに、トヨタが長年にわたって車載ナビゲーションを手掛けてきた経験が表れているように感じました。

●大画面だからこそ生きる充実したルート案内

 一般道では、分岐する交差点に近づくと交差点名称とともに車線ガイドを表示します。一部では交差点名の読み上げにも対応し、東京23区や政令指定都市を中心とした主要な交差点ではリアルなCGを使った案内も行われます。

 この車線ガイドはCarPlayとの相性が非常にいいと感じました。スマートフォンの小さな画面では、地図と車線情報を同時に確認するにはどうしても限界があります。その点、車載ディスプレイなら進行方向と車線情報を瞬時に把握しやすく、交差点に近づいた際も必要な情報を瞬時に読み取れるのです。

 さらに音声では、「この先、右折専用レーンがあります」といった案内も行います。知らない道路では、気付いたときには右折専用レーンに入っていて、慌てて車線変更することもありますが、事前に知らせてくれれば余裕を持って対応できます。

 スペック表だけを眺めていると地味な機能かもしれません。しかし、実際に運転してみると、こうした細かな気配りこそモビリンクの大きな魅力であることに気付かされます。

 高速道路へ入ると、これから分岐するJCTが目立つ位置に表示されます。つまり、ドライバーが次に判断しなければならないポイントを先回りして示してくれるわけです。高速道路に入った直後、「次の分岐はどこだった?」と慌てることもありません。

 さらに、これから通過するICやSA/PAについては最大3カ所まで施設名と到着予想時刻を表示。SA/PAについては施設概要もアイコンで確認できます。これをCarPlayの大画面で見ると、一般的なスマホナビというより、純正カーナビの「ハイウェイモード」に近い感覚になります。

 都市高速入口の案内も分かりやすく、入口付近をリアルなCGで描き、どこから高速道路へ入ればいいのかを視覚的に示してくれます。首都高速などでは入口が一般道の風景に紛れて分かりにくいこともあるだけに、初めて走る場所では心強い機能です。

Next聞きやすい音声案内もモビリンクの武器
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会田肇
会田肇
モータージャーナリスト
1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌の編集部を経てフリーランスに転身。カーナビやカーAV分野を中心に取材・執筆活動をスタートし、現在はインフォテインメントシステム、ADAS(先進運転支援システム)、ITS(高度道路交通システム)など幅広いモビリティ分野を取材対象としている。また、趣味である旅行好きが高じてエアライン関連の取材・執筆も行う。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

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