「売れすぎると困る」ってホント!? 三菱・パジェロやトヨタ・ランクルなどの人気車を困らせるクルマの燃費基準“CAFE規制”ってなに?
「企業別平均燃費」のメリットとデメリット
ただ、企業別平均燃費を基準とした燃費規制は、ユーザーにとってのメリットが少なくないのも事実です。
各モデルに一定の燃費水準を求める従来の燃費規制は、大排気量のエンジンを搭載するクロカンやスポーツカーにとっては大きな向かい風となります。
一方、企業別平均燃費では個々のモデルの燃費性能は原則として無視されるため、多様なモデルが存在する余地が残ります。
また、企業別平均燃費を下げるためには、BEVやPHEV、あるいはHEVといったエコカーを実際に販売する必要があります。
これは、燃費性能だけを追求した実用性の低いエコカーではなく、ユーザーが本当に求める実用性の高いエコカーが市場に登場しやすくなるというメリットへとつながります。

もちろん、企業別平均燃費を基準とした燃費規制にはデメリットも存在します。
たとえば、十分な燃費性能を備えていたとしても、そのクルマが実際に売れなければ自動車メーカーはペナルティを課される可能性があります。
これは、燃費規制でありながら、販売力やブランド力といった燃費以外の部分が評価基準となりうることを意味しています。
さらに、企業別平均燃費基準を達成することが目的になると、BEVを赤字覚悟で安売りするなど、車両価格にゆがみが生じるおそれがあります。
※ ※ ※
自動車開発の歴史は、燃費規制への対応の歴史と言っても過言ではありません。
そういう意味では、現在主流となっている企業別平均燃費を基準とした燃費規制も、時代の流れに合わせて変化していくことは間違いありません。
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