新4気筒エンジン搭載で“100万円切り” ホンダ「CB400スーパーフォア」誕生の舞台裏 “4モデル同時開発”でも専用設計にこだわった理由【Behind the Product#46】
中国の中型4気筒ブームが発端! 日本向け「CB400」も同時開発へ
最近、発売されたバイクの中で大きな注目を集めているのが、ホンダ新型「CB400スーパーフォア Eクラッチ」。アンダー100万円の価格設定を実現した点もバイクファンから注目されている理由のひとつです。
新開発された400ccの4気筒エンジンを搭載するこのモデルと、兄弟車である「CBR400Rフォア Eクラッチ」は、どういった背景から誕生したのでしょう。開発チームに聞きました。
「ここ数年、中国市場では、中型バイクの人気が急拡大しています。ここに4気筒のスポーツモデルを投入しようというのが開発の発端でした」
そう話すのは、両モデルの開発責任者である本田技研工業アシスタントチーフエンジニアの中村拓郎さん。
近年、バイク業界では、日本市場専用モデルを開発するのが難しくなっていますが、バイク人口の多い中国市場向けのモデルと同時開発することで、新たな4気筒バイクが生まれたのだといいます。
中国では「CB500スーパーフォア」「CBR500Rフォア」がそれぞれ発売されていますが、当初はフルカウルモデルだけの予定だったのだとか。そんななか、中国でもネイキッドモデルの人気が高まってきたことから、2モデルを同時に開発することになったといいます。
「実は中国にも、旧型の『CB400スーパーフォア』を個人輸入して乗っておられるマニアの方がいらっしゃいまして、そういった方たちの間で“神のバイク”と呼ばれているという話を耳にしたことがあります。

先代モデルの生産終了が決定した頃から、日本市場にも『CB400スーパーフォア』の後継モデルを導入したいという希望が我々の中にあったことから、今回、国内向けモデルも同時につくることにしたのです」(中村さん)
開発の初期段階で、中国向けのエンジンを500ccとすることは明確になっていたといいますが、日本向けは400ccにしようと決めたのだとか。これにより、ひとつのチームで計4モデルを同時開発するという、ホンダでもなかなかない大きなプロジェクトがスタートします。
●排気量が違えば中身も別物! 400ccと500ccでエンジンを専用設計
国内仕様と中国向けで異なる約100ccという排気量の差は、エンジンのボアとストローク双方を変更することで実現しています。手間のかかる手法ですが、国内向けの400ccエンジンが、単にストロークを縮めて排気量を落としただけではないことがうかがえます。
「シリンダーはもちろんのこと、ヘッド形状も異なるため、エンジンの外観は同じに見えても実は中身は全く別のエンジンになっています」
そう話すのは、エンジン設計担当の味村政秀さん。
「ピストンやクランクももちろん違うので専用設計部品が増えてしまったのですが、異なる排気量で求められる特性を実現するためには仕方がないと判断しました」(味村さん)
マフラーの形状と中身も「CB」と「CBR」で異なりますが、排ガス規制の関係で中国向けはまた仕様が異なるため、4モデル分を同時に開発することになったといいます。
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