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SUV全盛の今、なぜ“セダン”を開発するのか!? トヨタが「カローラコンセプト」で低く流麗な4ドアスタイルを選んだ理由

低いボンネットでもBEV専用車ではない 「カローラコンセプト」のもうひとつのねらい

 さらに「カローラコンセプト」の低いスタイルには、単にデザイン以上の意味が込められています。ボンネットフードだけでなくカウル位置まで低くし、フロントウインドウを大きく傾斜させることで、ノーズからリアまでを一筆書きのようにつないだワイド&ローのシルエットを形成しています。

 一見、エンジンをフロントに収める必要がないBEV(電気自動車)専用車のようにも見えますが、トヨタはこのコンセプトモデルがBEVだけを想定したものではなく、PHEV(プラグインハイブリッド車)、HEV(ハイブリッド車)、エンジン車などさまざまなパワートレインへの対応を想定していると説明しています。つまり、この低いフードの下にもエンジンを収められるパッケージングを目指しているというわけです。

 また、「カローラコンセプト」は、後席の背後を区切ればセダン、ラゲッジスペースとキャビンを融合させればハッチバックなど、さまざまなボディタイプへの発展が可能だといいます。販売地域によっては荷物が外から見えない独立したトランクが求められたり、駐車場の高さ制限によってSUVが使いにくかったりするなど、世界各地で異なる事情があるからです。

 つまり「カローラ」の未来は、SUVかセダンかという二者択一では終わりません。SUV需要は「カローラ クロス」が担い、セダンはセダンとしてもっと大胆に進化する。そして地域や用途に応じて複数のボディとパワートレインが用意される……世界中で販売される「カローラ」だからこそ、こうした考え方は理にかなっているといえます。

トヨタ「カローラコンセプト」
トヨタ「カローラコンセプト」

「カローラコンセプト」の低く流麗な4ドアボディは、SUV全盛の時代に、むしろ複数の「カローラ」が役割を分担できるようになったからこそ実現した、新しいセダンの提案といえそうです。

 次期型の市販モデルがこのコンセプトカーの姿をどこまで受け継ぐのかは、まだ明らかになっていませんが、次の「カローラ」は“みんなに無難な1台”ではなく、ボディタイプごとにもっと明確な個性を持たせるモデルとなりそうです。

Gallery 【画像】本当に「カローラ」!? 低いボンネット&流麗な4ドアが斬新な「カローラコンセプト」を写真で見る(30枚以上)

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