クルマもバイクも通れない日本で唯一の「国道」ってどこにある? 全362段の「階段」国道に公共交通機関で行ってみた
乗合タクシー「わんタク」を予約して龍飛崎へ
蟹田駅から先、知っておきたいのが乗合タクシーの「わんタク」の存在です。
わんタクとは、2022年7月から実証実験で日中帯(9時から17時の間)に運行されている乗合タクシーで、蟹田駅と龍飛埼灯台ルートを走る定時定路線型の「わんタク定時便」と、津軽エリアで発着場所と時間を選べる「わんタクフリー便」があり、使いこなすことができれば、かなり便利に津軽半島の各地を観光することができます。

ただし、観光客が多い季節は注意が必要です。
わんタクはハイエースを使った乗合タクシーで、乗車定員が少なく、満席だと乗ることができません。わんタクは定時便もフリー便も、1週間前から電話やWEBで予約できるので、旅のスケジュールが決まったら必ず予約しましょう。
津軽線で蟹田駅に8時50分に到着。旅慣れた自分は1週間前に予約をしていたので、9時ちょうどに蟹田駅を出発する、わんタク定時便の1便に乗ることができました。
わんタクの料金は、利用区間にかかわらず定額で、中学生以上は1回なんと500円。さらにマイナンバーカードを提示するだけで割引となり、200円引きの300円で乗ることができます。これは、非常にオトクな感じがします。
わんタクに揺られること約1時間20分、10時30分に「青函トンネル記念館」に到着。記念館を見学したあとは、徒歩で白亜の龍飛埼灯台へ向かいます。
風が強く吹き抜ける丘の上に立ち、眼下に広がる津軽海峡のパノラマを楽しんだあと、いよいよ目的の「階段国道」へ。
灯台のすぐ近くにある上側の入り口には、おなじみの青い国道標識と「階段国道」と書かれた木製の案内板が立っています。
ここから下の竜飛漁港に向かって、手すり付きのアスファルトや石畳で美しく整備された階段を下りていきます。
急斜面に沿って九十九折りに続く362段の階段を下りていくと、途中で民家の軒先をかすめるような住宅街に出て、やがて海沿いの下側入り口(竜飛漁港側)へ到着します。途中には旧三厩(みんまや)村立竜飛中学校の跡地もあり、当時は崖下の集落から高台にある学校への通学路として使われていたことが想像できます。
歩くペースによりますが、下りなら10分〜15分ほどで走破可能です。クルマでは決して味わえない、歩行者だけが楽しめる国道の旅は新鮮そのもの。ただし362段の階段上りは相当にキツいため、ムリせずにゆっくり歩くことをオススメします。

その日は、9月下旬だったのにもかかわらず、快晴で気温が高く、階段国道を楽しむには暑い日。汗まみれになりながら、近くにある「ホテル竜飛」へ立ち寄り、絶景の立ち寄り湯を楽しみました。
津軽海峡を一望する大浴場から、遠く北海道の影を眺めながら浸かる温泉は格別です。
本州最果ての地である竜飛岬ですが、ホテル竜飛を含めランチを楽しめたりコーヒーが飲めるお店は複数あるので、時間調整は可能です。
帰りは「龍飛埼灯台」14時15分発のわんタク定時便(6便)に乗り、15時12分に北海道新幹線の「奥津軽いまべつ駅」へ。15時35分発の「はやぶさ」に乗り込めば、15分後には新青森駅に到着します。
公共交通機関を乗り継いでの旅は、事前の予約と計画が欠かせませんが、こうした計画を立てる時間も含めて楽しい旅の要素。レンタカーで気ままに行くのも良いのですが、こうして列車やバスを駆使して遠くに行き、思いもよらない景色や、地元の人たちと出会い、うまく計画どおりに旅ができたときも、それはそれで楽しい思い出となります。
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