「いつかはフェラーリ」を叶えるなら「F355」と「348」でキマリ! 700万円以下の泥沼生活はいかが?
はじめてのフェラーリに色んな意味でぴったりの2台を紹介します
RMサザビーズがアメリカのオータム・フォールで開催した、「オータム・フォール・オークション」には、比較的リーズナブルな予想落札価格を掲げたモデルが多数出品されていた。とはいえ出品されたモデルの人気はどれも高く、4日間にわたったオークションの総売り上げは1580万ドル(邦貨換算約17.9億円、以下同)、成約率は97%にも達している。
出品車のなかには、オークションの華であるフェラーリの姿もあった。そのなかで注目されたのは、これからフェラーリとのライフスタイルをスタートさせるのに最適ともいえる2台の8気筒ミッドシップスパイダー、「348ts」と「F355F1スパイダー」の姿があった。
初めてフェラーリの購入を考えるファンならば、誰もが一度は頭のなかにその姿を思い浮かべる2台であるが、年式はもっとも新しい348tsでも1993年、その後継車となったF355スパイダーは1994年に誕生して1999年まで生産された、ちょっと古めのフェラーリである。
フェラーリの記録によれば、前者の生産台数は4230台、後者は途中マイナーチェンジによって誕生した、セミAT仕様の355F1スパイダーを含め、3717台というのが正式な数字として残されている。
いずれにしても、すでに新車でのデリバリーから20年以上経過した2台のオープントップ・フェラーリである。入札者の心配は、やはりそのコンディションにあるのだろうが、この両車はイギリスの海外領土であるケイマン諸島にある、ケイマン・アイランド・モーター・ミュージアムから出品された個体だ。
●1993 フェラーリ「348ts」
車名の末尾に添えられる「t」の文字は「trasversale(トラスベルサーレ)」のことで、トランスミッションがリアミッドに横置きされる、つまりエンジンが縦置き化されたことを意味する。搭載されたV型8気筒エンジンの排気量は3.4リッターにまで拡大した。
300psの最高出力を発揮するとともに、これまでフェラーリが伝統的に使用してきたチューブラーフレームを廃止し、モノコック構造を採用するなど、時代の大きな変化を感じさせるモデルである。
ちなみにクーペ=ベルリネッタ(berlinetta)には「tb」のサブネームがつけられ、オープンモデルはスパイダー(spider)の頭文字を取って「ts」と名付けられている。発表当時はフルオープンはラインナップされておらず、タルガトップモデルが348tsと名乗っていた。
348にフルオープンのスパイダーが追加設定されるのは1993年のことで、その際に、全モデル20psパワーアップされることになった。
今回のオータム・フォール・オークションに出品された348tsは、タルガトップタイプのルーフを持つモデルだ。V型8気筒エンジンにはクラシカルな5速MTが組み合わされ、イエローのボディカラーの美しさ、そしてブラックに統一されたインテリアも、かつてのフェラーリが持っていたスパルタンなテイストを維持していて好ましい。
注目の落札価格は4万8400ドル(邦貨換算約545万円)。大きなトラブルの特記はないので、これはかなりリーズナブルな、落札者にとっては幸運な結果といえそうだ。
●1995 フェラーリ「F355スパイダー」
もう一方のF355スパイダーは1995年式。F1の文字が車名に入っていないことからも、3ペダルの6速MT仕様であることがわかる。
ロッソ・コルサのボディカラーに、ブラックのソフトトップの組み合わせは市場での人気のコンビネーションであった。オープン時の美しさはもちろんだが、クローズ時にクーペモデルのようなトンネルバック・スタイルが見事に再現されるのも、このモデルの大きな特徴といえるだろう。
ちなみにこちらもケイマン・アイランド・モーター・ミュージアムからの出品車で、落札価格は6万500ドル(邦貨換算約690万円)であった。
ちなみにこのF355スパイダーに搭載されるエンジンは、3.5リッター仕様のV型8気筒DOHC5バルブで、最高出力は380ps。348からF355シリーズへの進化は、よく大規模なマイナーチェンジに過ぎないと語られることが多いが、実際にはそれ以上の成果を収めているのである。
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348、F355、この両ジェネレーションは、ファーストフェラーリの候補として人気がいまだに高いことは冒頭で言及したが、パーツ類の不足がそろそろ問題視され始めてきているということを念頭に入れておきたい。
実際の購入にあたっては、信頼できるメンテナンス・ガレージと相談のうえ、というのが大切な条件となりそうだ。
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