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「150万円で気分はマックイーン」ガレージに「ポルシェ917」風チルドレンズカーはいかが?

OHVエンジンを搭載したポルシェのチルドレンズ・カーとは

 現代のコレクターズアイテムとして製作されるチルドレンズ・カーの一部には、子供用のおもちゃの領域をはるかに凌駕し、モデルとなる「ホンモノ」のクルマの再現度や作り込みの精巧さなどあらゆる面で、大人のエンスージアストの鑑賞に堪えうるレベルに達したものも少なくない。今回RMサザビーズ「LONDON」オークションに出品された小さなポルシェ917Kも、その域に達した1台かと思われる。

  • チルドレンズ・カーのモチーフとなっているのは、映画『栄光のル・マン』に登場するポルシェ「917」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●中古なら、ホンモノのポルシェもなんとか買えそうな147万円で落札!

 そのスケールはホンモノの70%とされ、ボディサイズは全長2.6m×全幅1.6m。ホイール/タイヤは10インチ径となる。

 イグニッションキーによって始動し、最高出力9psをマークする230ccのガソリン単気筒OHVエンジンによって、最高速度は28mph(約45km/h)に達するとのことながら、子供が乗る場合などには必要に応じて、エンジン出力を制限することができるという。

 また、オリジナル917と同じラック&ピニオン式のステアリング、フロントにはスプリングを組み入れたサスペンション、リアにはシングルピストン式ながらディスクブレーキも装備され、減速比2:1の単段ギアボックスと湿式クラッチによってドライブトレインが形成される。

 そして、ブラックのパウダーコートが施されたフレームは、本物の917ほどに複雑な形状ではないものの、立体的で軽量なチューブラー。グラスファイバーで成形されたボディワークは、ポルシェ917シリーズのなかでももっとも人気の高い「917クルツェック(Kulz Heck:ショートテール)」への忠実なオマージュとなっており、1970年ル・マン優勝車を模した、赤と白の「ザルツブルク」カラー(オーストリア・ザルツブルグ州旗の色)で仕立てられている。

 一方インテリアは、この時代のレースカーの魅力をうまく表現した無塗装のアルミニウムパネルで仕上げられ、ドライバーのための小さなバケットシートがセットされる。基本は5歳以上の子供向けに作られたものだが、このシートを取り外してしまえば、大人でも潜り込むことができるという。

 そしてステアリングホイールは、バックスキンとカーボンファイバー模様にちょっと時代考証やセンスの問題も感じるが、大人が乗り込む際にはとても有用なクイックリリース機構つきとなっている。

 このポルシェ917スタイルのチルドレンズ・カーは、2021年11月6日の競売にて、9600英ポンドで無事落札された。

 日本円に換算すれば約147万円というプライスは、今世紀初頭の「ボクスター」や「カイエン」など、1/1スケールのポルシェの中古車にも相当するけっこうなもの。なかなか終息しないコロナ禍にあって、コレクター向けの高額商品が高値安定を続けている、という市況を裏づける結果となった。

 ところで、今回のオークションに出品された917Kチルドレンズ・カーは、大人が乗車することを見越して、ルーフセクションを取り外した状態でも走行可能としている。

 しかし、ポルシェ917にはオープンスタイルのモデルもいくつか存在するので、どうせならそちらをモチーフに選べば、より無理なく大人も乗ることのできるマイクロカーになるのではなどと思っていたら、来たる2022年3月にやはりRMサザビーズの北米本社によって開催される予定の「ARIZONA」オークションでは、同じポルシェ917でもオープンスタイルのCam-Amマシン、「917/30」を縮小したチルドレンズ・カーの出品が決まっているとのこと。

 チルドレンズ・カーのバラエティの豊富さ、そしてポルシェ917がいかにアイコニックな存在であるかを、今いちど思い知らされてしまったのである。

Gallery【画像】ル・マン24時間の興奮が蘇るチルドレンズ・カー(22枚)

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