VAGUE(ヴァーグ)

【フェラーリ初試乗】新型「296GTB」で300キロ走行! サーキット全開で分かった本当の姿とは

サーキットとワインディングで目一杯「296GTB」を試す!

 試乗会の起点となったサーキット「モンテブランコ」にて、まずは「296GTBアセット・フィオラーノ」に乗り込んでトラックアクティヴィティを楽しむ。

「アセット・フィオラーノ」はサーキット使用を前提としたエクストラ・コスト・パッケージで、随所にて軽量化にこだわったほか、専用のダンピングセッティングを備え、「250LM」風のカラーリングもチョイスできるなど人気のオプションである。

気分がアグレッシブだろうがモデレートだろうが、思いどおりにワインディングロードを駆け抜けてくれる。乗っていてこんなに飽きのこない最新モデルは初めてであった
気分がアグレッシブだろうがモデレートだろうが、思いどおりにワインディングロードを駆け抜けてくれる。乗っていてこんなに飽きのこない最新モデルは初めてであった

●サーキットで体感した圧巻のダイナミック性能

 V6ツインターボエンジンは完全に新開発で単体では663cvを絞り出す。Vバンク角は理想の120度。このエンジンと8速DCTトランスミッションとの間に167cvの高性能電気モーターを挟み込んだ。

 ミドに積まれたリチウムイオンバッテリーの容量は7.45kWhで、最大電動走行可能距離は25kmだ。まずはこのパワートレインの性能と重量増による影響を確かめてみたかった。

 開発陣がピッコロV12と呼んでいたというエンジンは、なるほど高回転域になればなるほどクルマ好きの心に響く音質となる。これまでのV8ツインターボよりかなり官能的だ。音圧や外部への伝播ではV8NAのサウンドに敵うべくもないが、その代わり、その音質そのものは洗練されたミュージックのようで、ドライブしながらいつまでも聞いていたいと思わせる美しいノートだった。

 ダイナミック性能はこれまた圧巻だ。とにかく車体を小さく感じ、気筒数減分を上回ったバッテリーなど電動システム重量の増分など微塵も感じさせない。

 電気モーターのアシストアウトプットは速度やギアによって綿密に制御されており、ターボチャージャーの存在を打ち消しながらさらにトルクをスムースに上乗せしている。そのシステムパフォーマンスはもはや大排気量の自然吸気エンジンのそれに近い。例えば2速での走行が本来適切なコーナーを誤って3速で抜けたとしても、電気モーターのアシストによってそれなりに速く脱出できてしまう。

 重いバッテリーはちょうどドライバーとエンジンの間の床下に設置されている。重心近くにあるため、動きを左右するような重さをほとんど感じない。むしろ腰回りに程よく安心感があって、車体とドライバーとの一体感を増す方向に作用する。

試乗会の起点となったサーキット「モンテブランコ」にて、まずは「296GTBアセット・フィオラーノ」に乗り込んでトラックアクティヴィティを楽しんだ
試乗会の起点となったサーキット「モンテブランコ」にて、まずは「296GTBアセット・フィオラーノ」に乗り込んでトラックアクティヴィティを楽しんだ

 端的にいって、ギュッと引き締まったクルマに乗っている感じが強い。車体を小さく感じるのだ。最近のミドシップフェラーリの中ではもっともフィット感があった。

 ブレーキ性能を含め、シャシ制御の進化もまた素晴らしいものだった。マネッティーノ(ドライブモード)を「レース」、eマネッティーノ(ハイブリッドパワートレインモード)を「クォリファイ」にして走ってさえいれば、面白いように曲がっていける。830cvのRWDミドシップカーという事実を忘れてしまいそうだ。

 まるで不安なく攻めていける上に、クルマの制御に頼っているという感覚さえ乏しい。統合システムにより舵角や速度から進路が綿密に計算されているため、アンダーステアなどまるで出ない制御になっている。ヴァーチャルゲームでもこれほど上手く走れないのではないか。夢中になってサーキットを攻めながら、そんなことを考えた。

 それが証拠にCT offモードへとスイッチすると、簡単にオーバーステアを楽しむこともできる。

●スタンダード仕様でのワインディングはいかに

 サーキットを終えて、今度はスタンダード仕様で一般道を300kmほど独りで走った。アシはよく動き、フラットながら乗り心地も洗練されている。気分がアグレッシブだろうがモデレートだろうが、思いどおりにワインディングロードを駆け抜けてくれる。乗っていてこんなに飽きのこない最新モデルなど初めて。1モーターということもあってSF90よりも洗練された走りを楽しむことができた。

 ちなみにダンピングが固定されるアセット・フィオラーノよりも、マネッティーノの各モードでダンピングを変えることができるスタンダード仕様の方がより多くの一般道環境に対応できる。

 何より街中ではEVとして使えるのだ。通りすがりの街中を「eDRIVEモード」、つまりBEV状態で走り抜けると、道ゆく人たちがかえって驚いた。爆音で街の人々を振り返らせることが得意だったスーパーカーも、次世代では無音でその存在感をアピールすることになるというわけである。

●FERRARI 296GTB
フェラーリ296GTB
・車両価格:3678万円
・全長:4565mm
・全幅:1958mm
・全高:1187mm
・ホイールベース:2600mm
・車両重量:1470kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHCターボチャージャー
・排気量:2992cc
・エンジン配置:リアミッド縦置き
・駆動方式:後輪駆動
・変速機:8速F1 DCT
・最高出力(エンジン):663cv
・最高出力(ハイブリッドシステム):830cv/8000rpm
・最大トルク:740Nm/6250rpm
・0-100km/h:2.9秒
・最高速度:330km/h
・燃料タンク容量:65L
・ブレーキ:(前)Φ398mmベンチレーテッド・ディスク、(後)Φ360mmベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)245/35ZR20、(後)305/35ZR20
・ホイール:(前)9.0Jx20、(後)11.0Jx20

Gallery 【画像】マラネッロから飛び出したフェラーリ初の「296GTB」試乗会を見る(30枚)
「2段あたため」レンジがすごすぎるっ!? 最新レンジを徹底紹介
三浦桃香プロとまわれるかも!?ゴルフコンペ参加者募集中!

page

  • 1
  • 2

VAGUEからのオススメ

ポータブル電源が都心で過ごす夜を変える──Jackeryがかなえる“オフグリッド”なスポーツ観戦【PR】

ポータブル電源が都心で過ごす夜を変える──Jackeryがかなえる“オフグリッド”なスポーツ観戦【PR】

RECOMMEND