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“ランクルのレクサス版”から脱却「ルックスも走りも個性を強めた」レクサスSUVの旗艦「LX」の実力とは?

少しペースを上げて走ってもストレスフリー

 同じLXでありながら、エグゼクティブとは真逆の立ち位置にあるのが「オフロード」グレードだ。

オフロードのサスペンションには、ガスと油圧を併用した車高調整機能を搭載。悪路では車高を上げて走破性をアップさせられる
オフロードのサスペンションには、ガスと油圧を併用した車高調整機能を搭載。悪路では車高を上げて走破性をアップさせられる

 悪路走破性を高めるべくタイヤ&ホイール径を18インチ(エグゼクティブは22インチ)とした上で、フロントとリアにデフロックを追加(他グレードではオプションでも装着できない)。エグゼクティブが快適性を重視する一方、オフロードはランクルの血を受け継ぐ、悪路を走るためのモデルに仕上がっている。

 ただし、オフロードのサスペンションには、ガスと油圧を併用した車高調整機能が備えられ、ランクルとは異なる仕立てとなる。その結果、オンロードでは車高を下げて重心を低くし、走行安定性を向上。一方の悪路では、車高を上げて走破性を高められる。

 ちなみにこのサスペンションには、バネレート(バネの硬さ)を切り替える仕掛けも搭載されている。走行シーンに合わせて随時、変化させることで、車両の姿勢を最適化している。

 そんなサスペンションの違いもあってか、LXオフロードの乗り味はランクルとはひと味違うものだった。オンロード走行時もオフローダーであることを実感させる動きが出るランクルに対し、新型LXのオフロードは走行モードを「SPORTS S+」にしておけばしっかり感が増し、舗装路での走行安定性が高まる。先代モデルやランクルは、高速巡行時も速度を上げず、速度をキープしながら淡々と走るのが似合うクルマだが、新型LXは少しペースを上げて走ってもストレスを感じない。

* * *

 エンジンが8気筒から6気筒になり、排気量も5.7リッターから3.5リッターへとスケールダウンしたことを心配する人がいるかもしれない。しかし、ターボチャージャーの助けを借りた新型LXのエンジンは、最高出力も最大トルクも従来モデルを凌駕しているなど心配は無用だ。

 低回転域でのトルクが太く、大排気量の自然吸気エンジンに近い走り味を示す新型LX。その上、燃費も従来モデルより向上しているのだから、エンジンをスイッチしたレクサスの判断は正しかったといえるだろう。

●Lexus LX600 Executive
レクサス LX600 エグゼクティブ
・車両価格(消費税込):1800万円
・全長:5100mm
・全幅:1990mm
・全高:1895mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2600kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHC+ターボ
・排気量:3444cc
・駆動方式:4WD
・最高出力:415ps/5200rpm
・最大トルク:650Nm/2000〜3600rpm
・燃料消費率(WLTC):8.0km/L
・サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン式、(後)トレーリングリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)265/50R22、(後)265/50R22

●Lexus LX600 Offroad
レクサス LX600 オフロード(7人乗り)
・車両価格(消費税込):1290万円
・全長:5100mm
・全幅:1990mm
・全高:1885mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2580kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHC+ターボ
・排気量:3444cc
・駆動方式:4WD
・最高出力:415ps/5200rpm
・最大トルク:650Nm/2000〜3600rpm
・燃料消費率(WLTC):8.1km/L
・サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン式、(後)トレーリングリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)265/65R18、(後)265/65R18

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