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史上最強の日産新型「フェアレディZ」初試乗! カッコよくて速くて快音を奏でる“ZファンのためのZ”誕生

社長も開発リーダーも開発陣もみんなZのファン

 史上最強の日産新型「フェアレディZ」をついにドライブできる日が訪れた。試乗の舞台は、高速周回曲線路などを織り交ぜた日産の北海道陸別試験場だ。

完成度の高い走りを披露した史上最強のRZ34型フェアレディZ
完成度の高い走りを披露した史上最強のRZ34型フェアレディZ

 新型フェアレディZの試乗会は、事前のプレゼンテーションから斬新だった。メディア向けのプレゼンでは、新型車のねらいや特徴をレクチャーするのが一般的。その際、開発陣らのプライベート写真が掲示されることはまずない。

 しかし、新型フェアレディZのそれは違った。それぞれ車両とオーナーが異なる2枚の写真が投影されたのだ。その1枚には、初代S30型の横でポーズをとる、プレゼンのスピーカーであり新型フェアレディZのブランドアンバサダーでもある、日産自動車・田村宏志氏の若かりしころの姿が。そしてもう1枚には、Z32型の運転席に座る、日産自動車社長・内田誠氏の若かりしころの姿があった。いうまでもなく、どちらも“愛車”と撮った記念の1枚だ。

 企業のトップとクルマの開発を指揮したふたりが、若いころにフェアレディZに乗っていた。これだけでビッグニュースだ。内田氏がZ32(しかも、ターボ仕様のMT!)を購入したのは、日産自動車に入社する前のこと。以前、「相当、無理をして新車を買った」と当時のことを振り返っている。一方の田村氏は「見た目重視でフォグランプをつけましたが、それが空気の取り入れ口をふさいでいますね。性能ダウンになっている。なにもわかっていなかった若かりしころの過ちです。でも、カッコよかったんですよ!」と笑う。

 13年半ぶりに新型へと生まれ変わったフェアレディZだが、いま、スポーツカー界はかなり強い逆風を受けている。まずスポーツカー自体、かつてほどの人気がない。さらに、二酸化炭素の排出量削減への流れを受け、スポーツカーのように燃費の悪いモデルは、メーカーにとって大きな負担となっている(メーカー内の平均燃費が基準値に満たないと、それに応じて罰金を払わされる国や地域がある)。だから、事実上、ハイパワースポーツカーの開発を中止するメーカーさえ現れはじめた。出したいけれど出せない、これかスポーツカーを取り巻く現状なのだ。

 そんななか日産は、新しいフェアレディZを世に送り出した。それだけで大きな拍手を送りたい気持ちでいっぱいだ。しかし、口の悪い人たちは「新しいZは単なるマイナーチェンジモデルに過ぎない」という。確かに新型は、フルモデルチェンジではなく、型式をあらためない改良モデルという位置づけだ。そのため型式は、Z34(正確にいえばRZ34へと進化)と従来モデルのそれを継承。プラットフォームなども従来モデルから基本構造を受け継いでいる。

 しかし、パーツ単位で見れば、8割もの部品が従来モデルとは異なっている。そもそも、車体からして実質的に新設計に近いものだし、エンジンだって従来モデルとは異なる。なにより、内外装デザインに従来モデルの面影はない。フェアレディZの“新型”が登場したという事実だけで、大歓迎すべきだろう。

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