跳ね上げドアがかっこいい!最高時速320kmの最速オープンスーパーカー マセラティ「MC20チェロ」ってどんなクルマ?
MC20チェロの「チェロ」とはイタリア語で「空」の意味
イタリア・シチリア島でおこなわれたマセラティ「MC20 Ciero(MC20チェロ)」の国際試乗会に参加してきました。

「MC20」は、マセラティが実に16年ぶりに世に送り出したミッドシップ・スーパースポーツカーで、そのコンバーティブル版が今回試乗したMC20チェロです。
ちなみにチェロはイタリア語で“空”を意味します。「コンバーティブル=ルーフが開閉可能なので、天気がいい日は屋根を開けて青空を楽しんでください」 そんなメッセージが、この名前には込められているような気がします。
もっとも、ルーフを開けられるミッドシップ・スーパースポーツカーはマセラティ以外のブランドからも登場しています。けれどもMC20チェロは、ライバルにはない独自のキャラクターを秘めているように思います。
そしてこのキャラクターは、マセラティというブランドと深い関係があります。
1914年に設立されたマセラティは、もともとレーシングカーを作る自動車メーカーでしたが、それから40年を経た1954年に作られた「A6GCS」というモデルが、その後のマセラティを決定づけることになります。
A6GCSは、当時のレーシングカーに匹敵する性能を備えていながら、ナンバープレートをつければ一般道を走ることもできるスポーツカーでした。
F1マシンを思わせる葉巻型のボディと、タイヤをカバーするフェンダーを一体化したようなデザインが、A6GCSの性格をなにより明確に物語っています。現代のマセラティに続く“おちょぼ口”をしたフロントグリルの形状も、実はA6GCSのデザインを引き継いだものなのです。
一般道を走るスポーツカーには、一定の快適性も必要でしょう。そのいっぽうで、レースを戦うには優れたパフォーマンスも必要です。「スポーツカーなのに快適性にも優れたグランツーリスモ」というマセラティのコンセプトは、こうして誕生しました。
これ以来、マセラティの各モデルは、高い走行性能にくわえて快適性、さらには豪華な内装などを備えてきました。
MC20は、そんなマセラティの思想を地でいくようなスーパースポーツカーです。
ボディの骨格はカーボンモノコック。しかも、その作り方は量産モデルで一般的なモールド(型)製法ではなく、F1などと同じプリプレグという特殊な手法を用いています。
3リッターV型6気筒で630馬力と730Nmを生み出すターボエンジンは、最新のF1で用いられている副燃焼技術を量産モデルとして初めて採用したことが特徴で、ネットゥーノと呼ばれます。ちなみにこのエンジン、開発から生産まですべてマセラティ自身の手でおこなわれているそうです。
この結果、クーペ版のMC20は0-100km/h加速を2.9秒以下で駆け抜け、最高速度は325km/h以上に到達するという、スーパースポーツカーとしても第一級の性能を実現しながら、足回りがしなやかなで乗り心地が驚くほど快適な、実にマセラティらしいキャラクターに仕上がっていたのです。
ひと目でスーパースポーツカーとわかるプロポーションなのに、どこかエレガントで隙のないデザインも、マセラティらしいといえるでしょう。
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