なぜ高級大型セダンは後輪駆動ベースが多い!? 走り好きにも支持される 前輪駆動にはないメリットとは?
スタイリングの良さもFRの魅力
そして「スタイルの良さ」もFR方式の魅力です。

FR方式は、エンジンを進行方向に縦に配置するため、乗員のいるキャビンよりクルマの前の部分が長くなります。
この前が長いスタイルが良いというわけです。ただし、この美醜の感覚は、個人的なものというよりも、クルマの歴史に根差したものと言えるでしょう。
FR方式はクルマの黎明期から続く古典的な方式であり、その歴史が“クルマの前の部分が長いのが良い”という意識となっているのではないかと考えます。つまり「古典的なスタイルの良さ」と言えるものです。
今では多数派になったFF方式ですが、普及したのは1980年代以降。つまり、40年ほどの歴史です。一方、FR方式は100年を超える歴史を持っているのです。
続いて、FR方式のデメリットを挙げてみましょう。
大きなデメリットは「室内空間が狭い」ということです。
FR方式はフロント部が長くなるように、ライバルのFF方式はフロント部が短くなります。MR方式もフロントは短くてかまいません。
そうなると同じ全長であれば、FF方式がもっとも室内空間を広く取れます。逆にMR方式は室内空間の後ろにエンジンのスペースが必要なので、さらに狭くなります。人やモノを効率よく運ぶのであればFF方式が最適解となるのです。
そして、現在、量産車の多く、特に小さなクルマではFF方式が圧倒的多数になったのは、この室内空間を大きくできることが最大の理由と言えるでしょう。
※ ※ ※
振り返ってみれば、高級な大型セダンにFR方式が多いのは大馬力エンジン搭載車が多いため、「大馬力エンジンのトラクションの良さ」を重要視したからでしょう。
また、クルマが大きいのでスペース効率が悪くても問題ありません。さらに、古典的な「スタイルの良さ」も高級車であれば必要なところ。高いお金を払って買うのですから、格好良い「スタイルの良い」クルマでないとまずいでしょう。
また走り好きであれば、「スポーツ走行での扱いやすさ」も大きな魅力。そして、走りの良さを売りにするスポーツカーは、そもそも「室内空間の広さ」よりも「スタイルの良さ」を優先させるジャンルです。これもFR方式にピッタリな特徴ではないでしょうか。
つまり、FR方式は、「大馬力エンジン向き」「スポーツ走行の扱いやすさ」「(古典的な)スタイルの良さ」という魅力があり、それを体現するのが高級大型セダンであり、スポーツカーである。
そして、筆者の愛車である「ロードスター」も、大馬力ではありませんが、「スポーツ走行の扱いやすさ」「(古典的な)スタイルの良さ」が特徴。そのため長く愛車にしているというわけです。
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