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なぜ高級大型セダンは後輪駆動ベースが多い!? 走り好きにも支持される 前輪駆動にはないメリットとは?

高級車やスポーツカーにFRが採用される理由

 クルマの特徴を考えるとき、大切な指針となる形式のひとつに「エンジンと駆動方式のレイアウト」があります。

 これは、「エンジンを車体のどこに、どのように搭載するのか」、そして、「クルマのどの車輪を駆動するのか」を表すものです。

レクサス「LS」。GA-Lプラットフォームを用いたFRベースのモデルだ
レクサス「LS」。GA-Lプラットフォームを用いたFRベースのモデルだ

 エンジンを縦に前に置いて後輪を駆動するのであればFR方式。エンジンを横向きに前に置いて前輪を駆動するFF方式。エンジンを車体の真ん中に置いて、後輪を駆動するMR。エンジンを後ろに駆動も後ろにするRRといった具合です。

 その中で、「クルマを走らせるのが好き」という人たちから根強い人気を得るのがFR方式です。

 実際に「クルマを走らせるのが好き」で自動車ライターになったような筆者は、FR方式のスポーツカーであるマツダの「ロードスター」を25年以上にわたって愛車にしています。

 ところが現在のクルマの大多数派はFF方式。FR方式は高級大型セダンとスポーツカーだけに残る少数派です。

 では、なぜFR方式に人気があるのでしょうか? なぜ高級な大型セダンにFR方式が多いのでしょうか?

 まず、個人的な話ではなく、FR方式のメリットとデメリットを列挙してみましょう。

 メリットとなるのは、「スポーツ走行での扱いやすさ」「大馬力エンジンでのトラクションの良さ」「スタイルの良さ」が挙げられます。

 スポーツ走行での扱いやすさというのは、タイヤのグリップ力を超えるような激しい走りの領域の話です。実際に走ってみると実感できると思うのですが、FR方式のクルマはタイヤのグリップを超えたときのコントロールが、FF方式やMR方式などよりも、比較的に扱いやすいのです。

 簡単に言えば、ハンドルで前輪を、アクセルの操作で後輪を操作できるということです。

 後輪だけのグリップを失わせて、強引に向きをかえるアクセルターンも簡単にできます。コーナーの途中でクルマが前のめりになりすぎて前輪のグリップを失ったときも、アクセルを強く踏んで後輪に荷重を移動させて、グリップを回復させることもできます。

 また、前に重いエンジンがありますから前輪にしっかりと荷重がかかり、カーブを曲がるときにタイヤのグリップ力を引き出すのも容易です。一方、後輪のグリップを失ってスピンモードになったときの挙動はMR方式よりも穏やかです。

 大馬力エンジンのトラクションの良さは、FF方式と比較したときのメリットです。

 クルマが加速しようとタイヤが回転すると、その反力でクルマはタイヤの中心軸から前が浮き上がります。前輪が浮き上がるとFF方式の場合、グリップ力が低下して、強くトラクションをかけにくくなります。一方、FR方式であれば後輪が下に押し付けられることになり、加速力をタイヤのスリップで逃がしにくくなるのです。

 そうした大馬力でのトラクションの良さは、高性能モデルこそ重要な特性です。そのため、世間的には「高性能車=FR」というイメージが強くなることになります。

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