なぜトヨタ「ハリアー」は「高級クロスオーバーSUV」と言われる? パイオニアとして君臨し続けてきた25年 その歴史を振り返る
プレステージ性高めた2代目、新たな一歩となった3代目
2代目は、大成功を収めた初代の偉業に臆することなくそのコンセプトをさらに突き詰めて進化した。
デザインは初代のアイデンティティを継承しながら よりシャープで洗練された印象に。
SUVの次元を超えたドライビングプレジャーを磨くとともに 世界初の機能を含む安全技術も惜しみなく投入され、イノベーティブで先進的な高級クロスオーバーSUVとして確固たる地位を築き上げた。
欧州プレミアムブランドが続々と高級クロスオーバーSUV市場に参入してくるなか、開発陣がとくにこだわったのが欧州車にも負けないハンドリング性能だという。
プラットフォームから新たに設計し、最上級グレードには電子制御エアサスペンションも採用。車高を下げて操縦安定性を高める「Loモード」では、世界最高レベルのハンドリング性能を追求した。
大空を飛翔する猛禽類から名付けられた「ハリアー」だが、その要素は2代目のデザインにも織りこまれている。
フロントフードのセンター断面が描くカーブは、翼をイメージしたもので、ショルダーラインをDピラーでキックアップさせた造形は、ジェット機の垂直尾翼のような力強さを表現。
さらにインテリアにもハリアーの名称にちなんだ造形が潜んでいる。
インストルメントパネル形状は、鷹が翼を開いて舞い上がる姿をイメージし、初代の特長だった縦方向の流れを継承しながら、左右一対のメタル調バーをあしらった処理をはじめ、いっそうクールな高級感を手に入れてた。
2代目の特長はそれだけではない。
後に幅広いクルマに普及していくことになる安全技術の先駆けとして、ミリ波レーダーを用いて衝突不可避を判断し事故時の衝突被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティシステム」や、夜間の運転を支援する「インテリジェントAFS」を世界で初めて採用したことも挙げられる。
また2005年には新開発されたハイパワー「THSII(トヨタハイブリッドシステム)」を搭載したハイブリッド車もデビュー。
高出力かつ高効率な3.3リッターV型6気筒エンジンと高性能なフロントモーターによるハイブリッドシステム、さらに後輪をモーターで駆動するE-Fourを搭載し、V8エンジン搭載車にも匹敵するパフォーマンスを発揮し、それまでのハイブリッドの概念を塗り替えた。

2013年に3代目が登場したが、簡単ではなかったという。
それは日本でもRXが販売されるようになったことで、一時は「生産終了するのでは」とも噂されたのだ。
しかしながら、高級クロスオーバーSUVのパイオニアに期待するユーザーの熱い想いに応えるべく、開発が進められたという。
そして、3代目はRXとは独立した日本専用モデルとして実に10年振りとなるフルモデルチェンジを果たし、ハリアーブランドの新たな歩みを始めたのだ。
新たに日本専用モデルとして開発するにあたって、全長を15mm、全幅を10mm、ホイールベースを55mmも短縮している。
このダウンサイズによって駐車場等での取り回しやすさを向上させながら、人間工学に基づいてパッケージを見直すことで、室内空間は2代目以上のゆとりを確保。
これによりボディの小型化は、操縦安定性の向上にも貢献するなど、大きな意味を持った。
エクステリアは、ハリアーらしい水平基調の姿勢を継承しながらフロントを立体的に長く見せ、逆にリアは短く切り詰めるというあえて前後のバランスを変えたプロポーションを採用。
これは、意図的に前後の比率に強弱をもたせることで、あたかも後ろから見えない力で押し出されているかのような、前に進むダイナミックな動きを表現したという。
インテリアは、ステッチを施したソフトパッド表皮、工芸品の手塗りの質感を追求した木目調パネルなど、上質な手仕事による仕立ての良さをイメージさせた。
一方、静電式スイッチを採用した漆黒のセンタークラスター部は、タブレット端末のような機能性と先進性を表現するなど、相反する要素を「二律双生」させた空間を生み出している。
安全面でもハリアーの進化は止まらない。
「パノラミックビューモニター」に、左右から近づいてくる歩行者などを検知して知らせる「左右確認サポート」をトヨタで初採用。
さらに、パワーウインドウを開く際の腕や手の巻き込みを検知して自動で停止させる「巻き込み防止機能」は、3代目が世界で初めて採用した機能だ。
さらに2017年のマイナーチェンジではスポーティさを追求したターボモデルを設定。
わずか1650回転から350N・mという強大なトルクを発生させる2リッター直噴ターボエンジンを追加することで、スポーティさを追求した走り、専用エクステリア・インテリアとともに、ハリアーの新たな魅力を切り開いた。
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