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ソニー&ホンダの新型EV「アフィーラ」に勝機はある? テスラや先行する欧米のEVにはない魅力とは

クアルコム搭載がアフィーラ製品第1号のカギ

 先行受注まであと2年。お世辞にも華々しさがなかったAFEELAの第一弾に、はたして勝機はあるのでしょうか。

プレスカンファレンスにはクアルコムのクリスチアーノ・アモンCEO(右)が登壇。右はソニーグループの吉田憲一郎CEO
プレスカンファレンスにはクアルコムのクリスチアーノ・アモンCEO(右)が登壇。右はソニーグループの吉田憲一郎CEO

 AFEELAの第一号となるプロトタイプの最大の特徴は、車内外に装備された計45個のカメラやセンサーにあります。

 そのセンサーから得た情報を処理するため、ECU(電子制御ユニットには)最大800TOPS(1秒あたり800兆回)の演算性能を持つ高性能タイプが搭載され、その役割を果たすのがQualcomm Technologies製の「Snapdragon Digital Chassis」です。

 これは現時点で車載用ECUとしてはトップクラスのスペックであり、これにより、自動運転をにらんだ運転支援やエンタテイメント、テレマティクスなどがSnapdragon Digital Chassis上で動作することになるのです。

 SHMのプレスカンファレンスにはクアルコムのクリスチアーノ・アモンCEOが登壇。両社におけるその強い関係性をアピールしました。

 ソニーとクアルコムは、これまで長年にわたってスマートフォン「Xperia」向けのSoCにとどまらず、犬型ロボット「aibo」やドローン「Airpeak S1」でも関係性を強めてきています。

 そして、プロトタイプにはこれを採用されることが発表され、そのタイミングでクアルコムが車載にシフトしている自身の立ち位置を内外にアピールする。これはまさに“渡りに舟”。良いチャンスと踏んだはずです。

 そして、このクアルコムの搭載こそがAFEELAの製品第一号のカギとなるのは間違いありません。

 この高い処理能力を活かすとなれば、それを必要とするのは高度なソフトウェアです。今回そのソフトウェアの新たな活用例として「Media Bar」が紹介されましたが、それはほんの一部に過ぎないのではないでしょうか。

 Media Barのような考え方はすでにソニー自身が過去に発表しており、車内のエンタテイメントについてもVISION-Sを引き継いだもので決して目新しいものではなかったからです。

 SHMの川西 泉社長は昨年暮れに行ったインタビューで、「価格と調整しながら開発するような中途半端な製品にはしたくない」と発言しています。おそらくSHMは、この車載トップクラスのECUをフル活用する、誰も想像もしないような驚きの展開を“隠し球”として準備している。私はそう予想します。

 この隠し球こそ、第一号モデルの貴重な一手になり、この成功こそがSHMにとって販売の勝機につながるのです。

 だからこそ、今回の発表では新ブランドをまず発表してそれを根付かせるため、あえて控えめな発表にとどめた。そして、発売時に世間をアッと驚かせるスペックで登場して一気に販売攻勢に出ようとしているのではないでしょうか。

 はたして2025年の発売時には何が飛び出すのか。今からその登場を楽しみに待っていたいと思います。

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会田肇
会田肇
モータージャーナリスト
1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌の編集部を経てフリーランスに転身。カーナビやカーAV分野を中心に取材・執筆活動をスタートし、現在はインフォテインメントシステム、ADAS(先進運転支援システム)、ITS(高度道路交通システム)など幅広いモビリティ分野を取材対象としている。また、趣味である旅行好きが高じてエアライン関連の取材・執筆も行う。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

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