BMWで最も成功した高級車「X7」が進化「大胆なマスクやスポーティな走り」は新型を成功へと導くか?
内燃エンジンならではの美点を十二分に堪能できる
新しいX7 M60i xDriveの走りは、日常域では至極快適だ。サスペンションはしなやかにストロークして当たりはやわらかく、それでいて姿勢はフラットに保たれるという具合で、これならどの席に乗る人からも文句は出ないだろうと思わせた。

それでいて、ペースを上げていっても不安を感じさせることなどなく、むしろ水を得た魚のように安定して、かつよく曲がる。この辺りは、さすがBMW。正直、従来モデルからのセッティングの違いは看取できなかったが、いずれにせよ文句をつける余地などない。
パワートレインの進化も想像以上だった。何よりいいのがアクセル操作に対するツキのよさで、そのときのエンジン回転数を問わず右足に軽く力を入れれば、その瞬間にクルマがスッと前に出る。車重2.5トンのクルマとは思えないほどだが、おそらくこれは、新搭載のマイルドハイブリッドの効果だろう。“マイルド”とは呼べないくらい、その恩恵は大きい。
絶対的な動力性能も目をみはるもので、どこから踏んでもグイグイ加速していく。しかも、そこはさすがBMWで、単に速いというだけでなく、エンジンの回転上昇に合わせて粒がそろっていくようなフィーリング、トップエンドの爽快な伸び切り感など、内燃エンジンならではのうま味を十二分に堪能させてくれる。
そんな走りの喜びをさらに盛り上げてくれるのが、8速スポーツATに新たに搭載されたスプリント機能。左側パドルを約1秒引き続けると、その時点で選択できる最も低いギアが選択され、同時にパワートレイン、シャシーをスポーツセッティングに切り替えるというもので、マイルドハイブリッドも最大限の電動アシストをおこなえる状態となる。
その刺激は想像以上で、前方が空くたびについつい起動させてしまった。なお、このATにはもうひとつ、ローンチコントロール機能も新たに搭載されている。
見た目の存在感が格段に増した新しいX7は、走らせても確かな進化を感じさせる仕上がりだった。なお日本仕様としては、今回試乗したM60i xDriveと、スチールピストンや新しいコモンレールシステムなどを搭載した新しい3リッター直列6気筒ディーゼルターボを積む「xDrive 40d」が導入される。
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そのデザイン、機能、そして走りからすれば、新型X7の成功を疑う余地はない。新型7シリーズとの相乗効果で、ラグジュアリークラスのBMWはさらに存在感が高まってきそうだ。
●BMW X7 M60i xDrive
BMW X7 M60i xDrive
・車両価格(消費税込):1728万2000円
・全長:5170mm
・全幅:2000mm
・全高:1835mm
・ホイールベース:3105mm
・車両重量:2610kg
・エンジン形式:V型8気筒DOHCターボ+モーター
・排気量:4394cc
・変速機:8速AT
・エンジン最高出力:530ps/5500rpm
・エンジン最大トルク:750Nm/1800〜4600rpm
・モーター最高出力:12ps/2000rpm
・モーター最大トルク:200Nm/0〜300rpm
・駆動方式:4WD
・サスペンション:(前)ダブルウイッシュボーン式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)275/40R22、(後)315/35R22
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