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雨の日の交通事故は晴れた日の約7倍! いま、雨にも強い「エコタイヤ」が増えている理由とは

ウエットグリップ性能がひと目でわかる「タイヤ・ラベリング制度」

 気象庁は2023年6月11日、北陸地方と東北地方が梅雨入りしたと見られると発表しました。これにより、北海道を除いて全国的に梅雨入りしたことになります。

 クルマを運転するドライバーにとって、雨の日の運転はいつも以上に注意しなければいけません。雨の日の運転は視界が悪くなり、また路面が滑りやすく制動距離も伸びることから、事故が増えてしまいがちです。

晴天時の1時間あたりの道路施設への接触事故の件数は0.12件。対して雨天時には0.82件と、雨の日の事故は晴れの日に比べて、およそ7倍に跳ね上がる
晴天時の1時間あたりの道路施設への接触事故の件数は0.12件。対して雨天時には0.82件と、雨の日の事故は晴れの日に比べて、およそ7倍に跳ね上がる

 首都高速道路株式会社によると、2022年度に発生した交通事故件数は8393件。そのうちの15%、1257件が雨天時の事故だといいます。

 データを見ていくと、晴天時の1時間あたりの道路施設への接触事故の件数は0.12件。対して雨天時には0.82件と、雨の日の事故は晴れの日に比べて、およそ7倍に跳ね上がるといいます。

 安全運転のためにも、日ごろから愛車のタイヤ溝のチェックをして、溝が減っていたら新しいタイヤに交換することをおすすめします。

 いま、カー用品店などで購入される乗用車用サマータイヤの約9割は「エコタイヤ」が占めるといいますが、近年登場したエコタイヤには、転がり抵抗性能が良く、加えてウエット性能も良いという商品が登場しています。

 タイヤショップなどで交換用として販売されている乗用車用のサマータイヤには、「A-c」「AAA-b」などの表示があります。

 これはタイヤ・グレーディング制度といって、「転がり抵抗性能」「ウエットグリップ性能」のふたつを等級分けして表示するものです。転がり抵抗性能はAAA/AA/A/B/Cのアルファベット大文字5段階、ウエットグリップ性能はa/b/c/dのアルファベット小文字4種類で表されます。

 このうち、転がり抵抗性能がAAA/AA/Aで、かつウエットグリップ性能がa/b/c/dの場合、「低燃費タイヤ(=エコタイヤ)」とされます。

 一般的に、タイヤというものは「転がり抵抗性能を良くするとウエットグリップ性能が下がり、ウエットグリップ性能を上げると転がり抵抗性能が悪くなる」という相反関係にあります。

 その性能を消費者がひと目でわかりやすくするために設けられた制度なのです、最近では転がり抵抗性能が「A」以上なのに、ウエットグリップが最高の「a」を獲得しているエコタイヤが数多く登場しています。それを可能にしている技術とはなんなのでしょうか。

※ ※ ※

 タイヤの主成分はゴムでできています。ゴムの3大特性として「やわらかい」「大きく変形する」「変形しても元に戻る」ということが挙げられます。

 ゴムの分子は、絡まった長い鎖のような状態ですが、ゴムの分子同士がくっついていないと元に戻れず、簡単に破断されてしまいます。

 そこでゴムを加熱し、硫黄でゴムの分子同士をくっつけることを「加硫」といい、タイヤの製造でも加硫がおこなわれています。

 ゴムは、そのままだと非常に弱いため、補強材を入れる必要があります。補強するための材料が「カーボンブラック」です。これは1912年にアメリカのタイヤメーカー、グッドリッチが使ったのが最初といわれています。

 カーボンブラックは、ほとんど炭素で構成され、塗料や黒インクにも使用されている。このカーボンブラックをゴムに配合すると強度は20倍ほど上がり、さらに紫外線にも強くなるといいます。タイヤが黒いのは、このカーボンブラックを配合しているためです。

 このカーボンブラックは、ゴム(油)と馴染みやすいといいます。鉛筆で書いた文字(カーボン)を、消しゴムで消すことができるのはこの理屈です。

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