日産「サクラ」&三菱「eKクロスEV」はなぜヒット? 発売1年で「日本でもっとも売れているEV」になった理由とは
発売から約1年で生産累計5万台を突破
日産は2023年5月末に「サクラ」と三菱自動車の「eKクロスEV」の生産累計5万台を達成したことを発表しました。
新型サクラとeKクロスEVは、日産と三菱自動車が共同開発した軽規格のEV(電気自動車)です。
この2台のEVは、2022年5月20日に発表、6月16日より発売開始となっていますから、発売から11か月での5万台達成となります。
ちなみに全国軽自動車協会連合会の発表する「通称名別新車販売確報」でいえば、サクラが3万8240台、eKクロスEVが8653台で、合計4万6893台。販売数ベースでは5万台に届きませんが、この6月には5万台達成となるでしょう。
軽自動車で、もっとも数多く売れているホンダの「N-BOX」は、2022年に年間20万2197台を販売していました。
年間の軽自動車の販売ランキングに年間5万台レベルを照らし合わせてみると、10位前後相当となります。そういう意味で年間5万台は、ささやかな数字です。
しかし、日産の軽自動車で2022年にもっとも数多く売れたのは背が高く両側スライドドアの「ルークス」で7万2600台(ランキングの6位)であって、その次が4万3864台の「デイズ」。つまりサクラは発売1年弱なのに、デイズよりも数多く売れていたのです。
また、軽自動車ではない、登録車の2022年度に販売されたEVの数は、年間で3万5559台にすぎません。
これは全ブランドを合計したもの。ブランド別で、もっとも数多くEVを販売したのは日産でしたが、それでも1万7045台です。その次は輸入車ブランドすべての合計で、1万6430台でした。つまりサクラは、日本のEV市場では、登録車を合わせても、もっとも数多く売れたEVという存在なのです。
年間5万台という数字は、軽自動車としてはたいしたものではありませんが、EVとして見れば、大ヒットと言えるものだったのです。
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