マツダ「ロードスター」シリーズ突然の受注停止! 開発責任者が公言“ND史上最大の商品改良”実施へ ヒット作「990S」はもう買えない!?
「ロードスター」シリーズはなぜ突然の受注停止となったのか
マツダは公式ホームページ上で、オープンスポーツカーの「ロードスター」および「ロードスターRF」を受注停止し、在庫がなくなり次第、販売が終了すると発表しました。

1989年にデビューした初代NA型「ユーノス ロードスター」以来、30年以上にわたって多くのファンを魅了してきたロードスターは、いつの時代も“人馬一体”をコンセプトに軽快なドライビングフィールを提供してきました。これまでの累計販売台数は110万台以上となり、「世界で最も売れている2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスにも認定されています。
4代目となる現行のND型は、2015年5月に登場。近年のマツダ車に共通する“魂動(こどう)デザイン”を採り入れることでスタイリッシュに生まれ変わったものの、その中身は初代から継承される小型オープンスポーツのコンセプトがしっかりと息づいています。
またND型ロードスターは、2016年11月に電動格納式ハードトップを備えたロードスターRFをラインナップに追加。ソフトトップ仕様にはない新たな価値を手に入れています。
そんなND型ロードスターの特徴は、定期的に商品改良を実施していること。内外装やカラー設定の小変更、特別仕様車の設定だけにとどまらず、パワートレインの刷新や熟成、先進運転支援システムの設定など、改良の手はメカニズム面にも及んでいます。
なかでも、2021年11月に実施された商品改良時は大がかりで、コーナリング性能を高める電子制御技術“KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)”を新採用。フットワークにさらなる磨きを掛けてきました。
さらに同タイミングにおいて、超軽量ホイールなどで軽量化を徹底追求しつつ、専用のショックアブソーバーを採用することでコーナーを“ひらひら”とクリアしていける特別仕様車「990S」を設定。ソフトトップ仕様の販売台数に占めるシェアで一時期45%をマークするなど、幅広い層から高い支持を獲得しました。
●人気の990Sは次期商品改良モデルには設定されない!?
今回のロードスターシリーズの受注停止について、マツダは公式ホームページ上で以下のようにアナウンスしています。
「ROADSTERは現行モデル(2022年商品改良車)のご注文受付を終了しております。販売店での在庫がなくなり次第、販売を終了させていただきます。
また、販売店の在庫がある場合でも、ボディカラーやオプションなどお客様のご要望に沿えない場合がございます。販売再開時期は改めてご案内いたします」
マツダの各モデルは、近年、定期的におこなわれる商品改良を前に従来モデルの受注停止を先行アナウンスするのが一種の“お約束”となっています。そのため今回の発表も、次回の商品改良に向けた一連の動きだと思われます。
ちなみに、2023年5月28日に開催されたロードスター軽井沢ミーティング2023でのトークセッションにおいて、ロードスターシリーズの開発主査である齋藤茂樹氏は、「次回の商品改良は、NDでこれまで実施してきたものの中で最も力の入った内容になる」とコメント。コックピット中央にあるディスプレイの大型化やエクステリアデザインの一部変更などを示唆しました。
一方、残念なお知らせとしては、特別仕様車の990Sが現行モデルで設定終了となることが挙げられます。これも齋藤氏が公言したものですが、次期商品改良モデルにも同様の軽量バージョンが設定されるのか注目が集まります。
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新たな商品改良を実施した新型ロードスターシリーズが登場するのは、2023年の秋から冬になる見込み。ND史上最大の商品改良がどのような内容となるのか、今から期待が高まります。
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