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台風の日の運転には注意 「ハイドロプレーニング現象」はなぜ起きる? 大雨の際に気をつけるポイントとは

タイヤの摩耗が5分山になったら交換のタイミング

 首都高によると、雨天時の事故件数は晴天時と比較すると約5倍も高いといいます。とくに雨天時の夜間は視界が悪くなるため、深夜になると晴天時の約7倍も事故が発生するそうです。

 では1年で一番降水量が多い月は何月なのでしょうか。梅雨時の6月ごろと答えてしまいそうですが、実は過去のデータを比べると平均値では9月の方が多いのです。

 近年は強烈な台風や線状降水帯と呼ばれる局地的な豪雨が続くこともあり、危険な状態になることも珍しくはありません。

 そんな大雨の日には、クルマでの移動も気をつけなくてはなりません。とくに高速道路ではハイドロプレーニング現象が発生することにより、クルマが大破するような事故に発展しかねないからです。

タイヤの溝が路面の水を吐ききれず、タイヤが路面から浮くのがハイドロプレーン現象。雨の日の高速道路走行はハイドロプレーニング現象が起こりやすい。
タイヤの溝が路面の水を吐ききれず、タイヤが路面から浮くのがハイドロプレーン現象。雨の日の高速道路走行はハイドロプレーニング現象が起こりやすい。

 ハイドロプレーニング現象を抑えるためには、新しいタイヤに履き替えることがひとつの方法です。

 道路に流れる雨水が深くなり、川のようになると、タイヤの溝が水を吐ききれなくなり、走行中にタイヤが路面から浮いてしまうのがハイドロプレーニング(ハイドロプレーン=水上飛行機)現象ですが、新品のころには8mm程度あったタイヤの溝深さも、走り込んで4mm以下になったら簡単に浮いてしまいます。

 筆者の推奨は、タイヤの摩耗が5分山になったら交換時期です。

 もうひとつ、ハイドロプレーニング現象を防ぐ手段は、クルマのスピードを落とすことです。

 擦り減ったタイヤほどハイドロプレーニング現象のリスクが高いので、大幅にスピードを落とす必要があります。水深が深いと、60km/hでもハイドロプレーニング現象が起こることもあります。

 タイヤの性能の中で、耐ハイドロプレーニング性能が高いタイヤとウエット性能が高いタイヤは別ものだと思ってください。

 耐ハイドロプレーニング性能とは、トレッドパターンの水はけの性能ですが、ウエット性能とはトレッドゴム(接地面のゴム)の濡れた路面での摩擦性能です。

 同じ雨降りの道でも、タイヤから見ると違う性能なのです。
 
 濡れた路面でなぜタイヤが滑ってしまうのかというと、アスファルト舗装の表面の小さな凹凸にゴムが引っ掛かって摩擦力を発生し、それがグリップ力になりますが、雨で濡れてしまうとアスファルト舗装とゴムの間に水膜ができて、引っ掛かりにくくなり滑ってしまうのです。

 ただいつでも簡単に滑ってしまうのではなく、ある程度までは濡れたアスファルト路面でもグリップしてくれます。もう少し力をが掛かると滑ってしまうわけで、限界点が低くなってしまうのです。

 だから濡れた路面を滑らないように走るにも、クルマのスピードを落とすことが大事なのです。

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こもだきよし
こもだきよし
モータージャーナリスト
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長(2016年〜) 1950年 神奈川県川崎市生まれ 自動車レース、タイヤテストドライバーの経験を経て、1984年から新型車にいち早く試乗して記事を書くフリーランスのモータージャーナリストになる。クルマが好きというより運転することが好きでこの仕事をしている。 世界一の難所と云われるドイツのニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を1984年5月に初めて走ってから40年間通い、BMW M社主催のBMW ドライビングエクスペリエンスで、インストラクターとしてドイツ人インストラクターとともに日本人参加者向けにニュルの走り方を伝えている。

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