王道の新型「クラウン・セダン」ついに正式発表

　トヨタ自動車は2023年11月2日、新型「クラウン・セダン」を正式発表し、オーダーの受付をスタートしました。発売開始は同年11月13日の予定で、気になる価格はHEV（ハイブリッド）が730万円、FCEV（燃料電池車）が830万円（いずれも消費税込）となっています。

　2022年7月、トヨタ自動車は「これからの時代のクラウンらしさ」を追求した4タイプの新型「クラウン」をお披露目しました。

　新型は、従来と同様の“セダンありき”のスタンスを捨て、「クラウンとは何か？」について徹底的に見つめ直して開発。その結果、“革新と挑戦”というクラウンのDNAを継承しながらも、ユーザーの多様な価値観やライフスタイルにマッチする4つの個性が誕生しました。

　なかでも新型クラウン・セダンは、トヨタがクラウンの原点に立ち返って開発したからこそ誕生したモデルだといいます。快適な乗り心地と上質な走りはもちろんのこと、ショーファーとしてのニーズをも満たすくつろぎのキャビンを創出。従来の概念を打破する新スタイルを提案することで、パーソナルユースにもビジネスユースにも応える“ニューフォーマル”という新たなセダンの価値を打ち出しています。

●これまでのセダンにはない美しいたたずまい

　新型クラウン・セダンのエクステリアデザインは、「オーソドックスなセダンはつくりたくない」というデザイナーたちの思いが込められたもの。全長5030mm、全幅1890mm、全高1475〜1480mmという大柄なボディは、FRプラットフォームを活かした水平基調の伸びやかなプロポーションにより、これまでのセダンにはない美しいたたずまいを実現しています。

　鋭さとワイド感を強調する“ハンマーヘッド”と、縦基調の大型台形グリルを組み合わせたフロントマスクは、トヨタのフラッグシップモデルとしての存在感をアピール。リアにはワイド感を強調すべく、横一文字のコンビネーションランプを採用しています。

　ボディカラーは、大人の感性に応える全6色を設定。フォーマルな印象を与えるホワイト、シルバー、ブラックと、パーソナルユースの印象を強めるメタル、グレー、ブロンズをラインナップし幅広い使用シーンに対応します。

　またメーカーパッケージオプションとして、ブラックスパッタリング塗装仕上げの20インチアルミホイールや漆黒メッキパーツを組み合わせ、鋭く精悍な印象へと仕上げる「ブラックパッケージ」を設定。フォーマルな装いに力強い個性をプラスする、人気となりそうな仕立てです。

　一方のインテリアには、ディスプレイやシフトセレクターといった機能パーツを集約し、島のように配置した“アイランドアーキテクチャー”を採用。随所に配置した大型の杢目調パネルによって質感を高めるとともに、インパネから左右のドアに連続するパネルレイアウトややコンソールが浮き出て見える構成にすることで、落ち着きがありながら広がりを感じられる空間に仕上がっています。

　さらに新型クラウン・セダンのキャビンには、日本ならではの光による演出を導入。インパネ左右やフロントシートの足元、リアのドアトリムの左右などに全64色の調色が可能なLED照明を配置し、行燈（あんどん）のようにやわらかい明かりによる間接光が心地よい空間を演出します。

　なおインテリアカラーは、上質なブラックと華やかな空気感を演出するミッドブラウンの2色をラインナップしています。