初代「ゴルフ」から続くVW「GTI」シリーズの未来は明るい!? “次世代のホットハッチ”「ID.GTIコンセプト」は2027年頃に誕生か
初代「ゴルフGTI」のシフトノブをオマージュしたディテール
そんな意向を受けてでしょうか、ID.GTIコンセプトの内装レンダリングには、センターコンソールに大きなダイヤルが据えられています。

さまざまな機能設定に用いる前提だろう、そのダイヤルの側面に刻まれるのは丸いディンプル……。これは一目瞭然、初代ゴルフGTIのシフトノブをオマージュしたものです。
「GTIはVWにとってとても重要な存在です。実用性とドライビングファンの両立という我々の哲学を最も高水準で両立している、VWの本質といっても過言ではありません。
ID.GTIコンセプトに散りばめたさまざまなディテールはGTIの主旨を将来に受け継ぐためにも大切なことでした」
そう語るのは、VWブランドのデザイン部門を統括するアンドレアス・ミント氏。同門のアウディやベントレーでキャリアを積んできた氏は、2023年春に現職に就いて以降、ID.2絡みのコンセプトを次々と手がけてきました。ご自身もGTIには深い想い出や強い思い入れがあるといいます。
「短い全長や短縮化されたオーバーハングに長いホイールベースを充てがうことができる、このEVの美点をID.GTIコンセプトではパーフェクトなプロポーションやある種の愛らしさとして見せています。
個人的には、初代ゴルフGTIの意匠を現代的に解釈しながら、ディンプルなどのアクセントを加えた20インチホイールがお気に入りのポイントです。実車では、19インチくらいになってしまうかもしれませんね。でも、デザインの基本路線はこのままがいいと思っています」(ミント氏)
と、こちらもすでに市販前提で話を進めていらっしゃるわけですが、そんなミント氏が今後、VWのデザインを手がけるにあたって、核心となるキーワードを3つ掲げてくれました。
「Stable(=安定や信頼)、Likable(=好感度)、そしてSecret Sauce(=隠し味)だと考えています。
安定感が大事であることはいうに及ばずですが、VWにとって見る人を笑顔にする好ましい意匠というのは歴史的にもとても重要な要素です。この2大要素の上に隠し味を加えることで、退屈ではないアクティブなデザインとする。そのさじ加減がID.GTIコンセプトでは表現できているのではないかと思います」
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奇しくも、VWは2022年秋から「Love Brand」のスローガンを掲げて、「タイプ1」やゴルフのような“愛されキャラ”のピープルズカーを供し続けるという意向を明確に示してきました。
個人的には、VWグループのEVシフトを強力に推し進めたヘルベルト・ディース体制が終焉したまさに昨秋以降、VWブランドは携わるエグゼクティブの若返りもあって、アクティブかつフレンドリーな方向へと空気が入れ替わりつつあるように見えます。
我々が親しみ、望んできたVWの有り様に確実に戻りつつある……ID.GTIコンセプトにそういった気配を感じるのは僕だけではないでしょう。
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