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ソニーが作ったクルマなぜ売らない? 「ビジョンS」乗ってわかった狙いとは

ホイールベースは3000mmとメルセデス「Sクラス」並

 ソニーが2020年1月に米国ラスベガスで開催された「CES2020」に、電気自動車(EV)コンセプトカー「VISION-S」を出展してから8か月が経った8月上旬。ついにVISION-Sが国内で初披露された。

 CES2020では会場に展示されていただけだったが、今回は実際に走行する体験もおこなわれると聞き、さっそく走りを体験してきた。

  • ソニーのEVコンセプト「VISION-S」の国内初となる試乗体験に参加した

 まず「VISION-S」について簡単に説明しよう。このクルマはソニーが大手自動車部品サプライヤーであるマグナ・インターナショナルの子会社「マグナ・シュタイア(オーストリア)」に依頼して開発したEVコンセプトだ。

 パワートレーン系は200kWのモーターを、前後にそれぞれ1基ずつ配置した四輪駆動(4WD)のEVとなっており、乗車定員は2+2の4名。ボディサイズは全長4895mm×全幅1900mm×全高1450mmで、とくにホイールベースは3000mmと、メルセデス・ベンツ『Sクラス』に迫る大きさとなる。

 試乗の前にはVISION-Sの概略が説明された。車両の開発にあたって、ソニーのデザイン部門がテーマとしたのは「OVAL(オーバル)」コンセプト。「取り囲む」との意味をこのデザインで表現しているそうで、そのコンセプトはボディ全体からインテリアにまで幅広い範囲までおよぶ。

 たとえばドアロック。解錠するとフロントグリルからリアコンビランプに向けてイルミがボディー全体を囲むように流れ、同時にドアハンドルが外側へ迫り出して乗員を“ウェルカム”として誘う。施錠時はその逆で、ドアハンドルが収納されてイルミが前方中央へ集まるように流れる。この囲むような光の動きもOVALデザインの一環なのだという。

 車内に入ると、乗員を取り囲むようにダッシュボード全体に「パノラミックスクリーン」と呼ばれるディスプレイが広がっている。じつはこの発想もOVALのコンセプトから生まれており、天井を見上げれば陽光が降り注ぐガラスルーフが広がる。

 また、シートからインナーパネル全体を本革のアイボリー系カラーで統一し、手に触れるすべてが上質な手触りを感じさせてくれた。まさにこの包み込まれ感が、贅沢な気分を味あわせてくれる。

Nextソニーが得意とするセンサーと車内エンタメの「走るショールーム」
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会田肇
会田肇
モータージャーナリスト
1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌の編集部を経てフリーランスに転身。カーナビやカーAV分野を中心に取材・執筆活動をスタートし、現在はインフォテインメントシステム、ADAS(先進運転支援システム)、ITS(高度道路交通システム)など幅広いモビリティ分野を取材対象としている。また、趣味である旅行好きが高じてエアライン関連の取材・執筆も行う。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

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