人気の「スポーツSUV」 なぜ誕生した? 悪路に強いSUVなのに舗装路を重視する理由とは? 老舗の「レンジローバースポーツ」に乗って考える
スポーツSUVの隆盛を見過ごさなかったランドローバー
こうして徐々に市民権を得ていったスポーツSUVですが、そんなマーケットの成長を黙って見過ごせなかったブランドがありました。イギリスの老舗SUVブランド・ランドローバーです。

そんなランドローバーが2005年に世に送り出したのが、初代「レンジローバースポーツ」。同ブランドで初めて、悪路よりも舗装路での速さを重視したモデルです。
筆者(工藤貴宏)は、初代「レンジローバースポーツ」に乗ったときの衝撃を今も忘れることができません。エンジンは、同じグループに属すジャガーのスポーツモデルに搭載されていた4.2リッターのV8スーパーチャージャーで、最高出力は当時としては圧倒的な390ps。重量級の車体ながら、アクセルペダルを踏み込めば荒々しくもグイグイと加速していきます。
またサスペンションは、オフロード車ブランドのモデルとは思えないほど締め上げられていて、コーナリング時の挙動はとてもクイック。「パワフルなエンジンを積んでサスペンションを硬めれば、スポーティな走り味になるのは当然でしょ?」とでもいいたげな初代「レンジローバースポーツ」は、速さと楽しさを味わえるとてつもなく個性的なモデルでした。
そんな「レンジローバースポーツ」も、2022年に発売された現行モデルで3世代目。従来モデルに比べてスタイリングがグッとモダンになりました。
乗り味も同様にブラッシュアップされており、ひたすら硬かった初代に比べるとなめらかさが格段に増し、乗りやすくなっています。当初はスポーティな乗り味を重視していた「レンジローバースポーツ」も、世代が経るごとに洗練されてきたことを実感します。
一方、インテリアはラグジュアリーSUVブランドである、ランドローバーならではの仕立て。上質なレザーをふんだんにあしらった前後シートは、ロングドライブでも快適で、インフォテインメントは最新モデルらしい先進性を感じさせます。
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「レンジローバースポーツ」を始めとするスポーティなSUVは、SUVらしい高い実用性を備えながら、セダンやステーションワゴン顔負けの走りを楽しめるという美点を持っています。
オフロード重視のSUVは、高速巡行時や曲がりくねった峠道での安定性などにおいて、セダンやステーションワゴンにはかないません。しかし、オンロード重視のスポーティなSUVなら、そんな心配には及びません。
セダンやステーションワゴンの感覚で安定して楽しく走れる……そこに魅力を感じる人に積極的にお勧めしたいジャンルがスポーツSUVなのです。
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