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伝統のアメリカンV8スポーツカーが「未来的な走り」を獲得! シボレー「コルベット」初のハイブリッド4WD「E-Ray」公道での印象は?

これまでの「コルベット」にはなかった未来的な雰囲気をプラス

 そんな「コルベットE-Ray」の走りはどんな印象なのでしょうか?

シボレー新型「コルベットE-Ray」
シボレー新型「コルベットE-Ray」

 正直にいうと、モーターだけで走行する「ステルスモード」を除くとハイブリッド感は希薄です。

 モーターはあくまで黒子に徹していて、やはり濃いのはV8エンジンの存在感。ただし、アクセルペダルを踏み込んだときの加速の立ち上がりがスタンダードモデルよりも鋭いのはきっと気のせいではなく、モーターのサポートが効いているからでしょう。

 アクセル全開時の加速は、さすがの力強さと迫力。「ヒューン」といういかにもモーター駆動らしい音の演出もあり、これまでの「コルベット」にはなかった未来的な雰囲気も感じられます。

 ハイブリッドだからといって全面的にモーター駆動フィールを押し出すのではなく、V8エンジンの躍動感もしっかりと感じさせながらフレーバー的に未来感を演出するというバランスが絶妙。「ハイブリッドだからつまらない」、「何かが物足りない」という気持ちにはさせない仕上がりだと実感します。「コルベット」はモーターが組み込まれても、やっぱり「コルベット」なのでした。

 そんな「コルベットE-Ray」の価格(消費税込)は2350万円。1420万円のスタンダードグレード「2LT」に比べると高価ですが、高性能仕様である「Z06」の2500万円よりは低く設定されています。

 車両重量は、「2LT」に対して140kg、「Z06」に対して90kg増となる1810kg。この辺りを見ても、もしサーキットを走るのであればスタンダードモデルや「Z06」の方がいいでしょう。多くの人が「コルベット」に求める野性的な風味も、やはり純エンジン車の方が格上です。

 しかしながら、より鋭い加速、そして未来を感じさせる加速感を求めるのであれば、「コルベットE-Ray」は相当魅力的な存在。「どちらがいい」というよりも、多彩な選択肢の中から好みに合わせて選べるのは重要なことです。

* * *

 蛇足ですが、筆者(工藤貴宏)は「コルベット」に乗るたびに「スーパーカーよりも手が届きやすい価格設定ながら、分かりやすい高性能とエモーショナルな感覚に満ちあふれているクルマづくりこそ、2代目のホンダ『NSX』には必要だったのではないか?」と考えてしまいます。

 たしかに新世代「NSX」は意識が高く、エンジニアの志もとても高いものでした。だからこそ、「もしハイブリッドがもっと刺激的なドライブフィールで、さらにハイブリッド機構のないもっと割安のガソリン車があれば、多くの人に受け入れられただろうに」と思わずにはいられないのです。

「NSX」になかった魅力を備えた「コルベット」が世界的に成功を収めている原動力は、巧みな商品設定にあると考えます。

Gallery 【画像】「えっ!…」これが「コルベット」史上初のハイブリッド4WDを搭載したシボレー「E-Ray」です(30枚以上)
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