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世界販売は1億台超え! 赤い“カブ”は日本だけ? 世界各国で生産される名車 ホンダ「スーパーカブ」にある それぞれの“違い”とは

ハンターカブはオーストラリアの郵政バイクだった

 海外専売モデルでしたが、そのユニークなデザインから日本でもファンができ、現在は正式に日本販売となったモデルがあります。

 それが「CT125 ハンターカブ」です。

 1950年代後半、ホンダのアメリカ現地法人はスーパーカブの販売に伸び悩んでいました。広大な大地での生活の足として、小型バイクの需要はなかったのです。

 そこで思いついたのが、アウトドア用品店への売り込みでした。

 やがてレジャーバイクとしての有用性に愛好家たちが気がつき、旅先の移動用・冒険用として、ピックアップトラックの荷台にスーパーカブを積んで出かけるといった使い方が目立つようになってきます。

 そのために、スーパーカブのカウルなどを取払い“なんちゃって”オフローダーに改造する愛好家も出てきます。

 そこにヒントを得てホンダがアメリカ用にオフロード対応型スーパーカブとして開発したのが「CA100T トレール50」でした。

 トレールモデルはその後「CTシリーズ」としてモデルチェンジが繰り返され「ハンターカブ」というペットネームで親しまれるようになりました。

 CTシリーズは2012年まで生産され、オーストラリアでは郵便配達用として正式採用されるに至ります。

 レジャー用から生まれたハンターカブは海外の郵政カブとなったのです。

 日本の郵政カブと比べると、そのスタイルの違いは歴然としています。

 カウル、エンジンガードの有無、そしてマフラーの取り付け位置が異なり、知らない人からは別のバイクと映るでしょう。でも同じスーパーカブです。

 海外仕様と国内仕様の違いが最も現れた例のひとつです。

 2012年でCTシリーズは一旦生産を終えますが、そのスタイルを受け継いだ「クロスカブ」が日本で発表されました。

 2012年以降はアウトドアが日本でも注目されるようになり、バイク業界では空前のアドベンチャーブームが起こり市場が塗り替えられました。

 そして2020年、オフロード・アドベンチャーバイクとしてのスーパーカブ「CT125 ハンターカブ」が発表。

 海外から見ればハンターカブの復活であり、日本では初の正式発売となり現在も不動の人気を獲得しています。

※ ※ ※

 海外と国内で展開されているモデルにも違いがあります。

 例えば「スーパーカブ C125」はベトナムでも販売されていますが、細部の仕様は異なっています。

 国内モデルでは荷台に装着するタンデムシートはオプション扱いですが、ベトナム仕様では標準装備となっています。

 ベトナムではスーパーカブに二人乗りすることは当たり前の乗り方であり、その需要に対応しているといえます。

 ちなみにウェーブシリーズも全車二人乗りができるようロングシートが与えられています。

 そしてカラーバリエーション展開も異なります。国内では郵政カブのようなレッドの展開がありますが、これはベトナム仕様には設定がありません。

 “赤いカブ”に対する馴染みの違いが現れている例ではないでしょうか。

 現在は収益の効率化などによりグローバルモデルとして開発されることが前提となっています。

 しかし、各国の日常のアシとして育ってきたスーパーカブは、今後もそれぞれ仕向地に合った仕様が模索されていくでしょう。

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東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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