進化した三菱「アウトランダーPHEV」公道での印象は? ルックスは従来モデルと“ほぼ同じ”でも“中身は別物”! 新型は何が違うのか
見た目の変化は“間違い探し”レベルながら中身は別物
そんな「アウトランダーPHEV」が、今回、かなり大がかりなマイナーチェンジを受けました。

その見た目の印象をひと言でいえば、“間違い探し”といったレベル。実はフロント回りでは、グリルやバンパーだけでなく、ボンネットフードやフェンダーまで新しくなっているのですが、一見しただけでは従来モデルとの違いが分かりません。
分かりやすい違いといえば、ホイール程度のもの。従来モデルのデザインが好評だったことから「変えようと思えばいくらでも変えられたものの、あえて大きく変える必要はないと判断した」のだそうです。
ちなみに、アルミ製だったボンネットフードがスチール製になったのは、ヨーロッパでの超高速走行時に、ボンネットが“浮き上がる”のを抑えるべく剛性を高めて重くする必要があったため。
また、5mmアップした車高は、新設計となったバッテリーが従来のそれより厚くなった分、最低地上高をしっかりとキープするための変更だといいます。
加えて、エンジンが稼働している際に発生する「キーン」とか「ギュイーン」といったジェネレーターの高周波音をカットすべく、専用のカバーを追加。実は目に見えない部分はしっかりと熟成や深化が進んでいるのです。
そうした見た目の変化は、エクステリアよりもインテリアを見た際に感じるかもしれません。
従来は9インチだったセンターディスプレイが12.3インチに拡大され、上級仕様にはこれまでなかったシートのベンチレーション機能も採用。またルームミラーは、カメラで撮影した映像を映し出すデジタルタイプを採用しています。
加えて、オーディオシステムを従来のボーズから日本のヤマハとコラボしたものに変更。また細かい部分では、室内ランプのLED化やアルミペダルの装備もおこなわれています。
●新設計バッテリーを軸にドライブフィールをブラッシュアップ
そんな新型「アウトランダーPHEV」における最大の進化は、駆動バッテリーを新設計したことでしょう。
従来の20.0kWhから22.7kWhへと10%以上の大容量化を果たしたことで、エンジンを止めたまま走れる“EV航続距離”が約20kmアップの100kmオーバーとなっています(グレードによって102~106kmと異なる)。
エンジンやモーターは従来モデルから変わっていないものの、大きくなったバッテリー容量を活かしてトータルでのシステム出力は約20%アップ。結果として、中高速域における車速の伸びも良化しています。
また、バッテリー容量の拡大と出力アップ(約6割増し)により、エンジンがますます始動しなくなったことにも注目。BEVっぽいドライブ感覚にますます磨きがかかりました。
そんな新型に試乗して安心したのは、従来モデルで好評だった軽快なフットワークがしっかり継承されていたこと。運転する楽しさがしっかり受け継がれているのはクルマ好きにとってはうれしいことですし、だからといって乗り心地も犠牲になっておらず、相変わらず上質なのは好印象です。
ちなみに開発陣は、「バッテリーの能力が上がったことで、新型はより多くの駆動トルクをタイヤへと伝達できるようになりました。その分、駆動系の制御やサスペンションの味つけはすべてやり直しています」と、新型開発の苦労を振り返ります。バッテリーを新開発したのに伴い、その他の箇所にもしっかりと手を加えているのです。
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かつては、エンジン車やHEVがBEVへと移行する間の“つなぎ”のような存在だと思われていたPHEV。
しかし昨今では、日常的なシーンでは燃料を使わずに充電した電気のみで走ることができ、給油すればエンジン車やHEVと同様にロングドライブを楽しめるといったメリットが認められ、販売シェアを拡大中です。
今回、新型に試乗し、そんなPHEVのパイオニアとして今もなお一線級の運転する楽しさと先進的な走行フィールを備えている「アウトランダーPHEV」の魅力を、改めて実感したのでした。
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