70年前の「極上メルセデス」がオークションに登場 落札価格3億円を超えた“世界初のスーパーカー” とは
スペシャル オプションを装着した「ガルウイング」
米国アリゾナ州フェニックスで行われたRBサザビーズのオークションに1956年型のメルセデス・ベンツ 300SL、通称「ガルウイング」が出展されました。いったい、いくらで落札されたのでしょうか。

メルセデス・ベンツ 300SL「ガルウイング」は、世界初のスーパーカーとも呼ばれるスポーツモデルです。
屋根をヒンジに上方に開くガルウイング式ドアを採用したスタイリングに、世界初のガソリン直噴エンジンによる驚異的なパフォーマンスは、他に類を見ないものでした。
ワークスが手がけたレーシングモデルの300SLは、1952年から56年にかけて、ル・マン24時間レース、カレラ・パナメリカーナ、リエージュ-ローム-リエージュ・ラリーをはじめ、北米やヨーロッパで開催された数々の選手権など、さまざまなモータースポーツで多くの勝利を収めました。
300SLでモータースポーツに参戦したいオーナーのために、工場から直接購入することができる競技用装備が豊富にオプション設定されていました。
中でも注目すべきオプションはアルミ合金製のボディで、車両重量は209ポンド(約94kg)も軽くすることができました。
とはいえ、ただでさえ高価な300SLに、5000ドイツマルク以上(※当時のレートは不明)もエクストラコストがかかったので、これをチョイスした人は熱心で裕福な29人のプライベーターだけでした。
しかも、メルセデス・ベンツのワークスカーですら、このアルミ合金製のボディを選ばなかったのです。
その代わり、今回出展された1956年型の300SLのように高性能な競技用オプションをフル装備していたのです。
今回オークションに出品されたシャシナンバー「6500100」は、テキサス州に住む米国人が西ドイツ(当時)のベルリンで1956年5月8日に手に入れたといいます。
ファイヤーエンジン レッドのボディカラーに、ブラックレザーとレッドギャバジン ファブリックのインテリアという特別注文のカラーコンビネーションでした。さらに5本のセンターロックホイール、スポーツサスペンション、アップグレードされた3.0リッター直6エンジンもオプションで選びました。
このエンジンは、競技用のハイリフトカムシャフト、高圧縮比、バタフライスロットルバルブ、再調整された燃料ディストリビューターなど、レース用に開発されたパーツを採用して240馬力を発生しました。
さらに、シールドビーム ヘッドライトやリアバンパー オーバーライダーも装着されていました。確認されたボディ番号「198.040.6500096」によると、このクルマは1956年に完成した300SLの306台のうちの、96台目のようです。
納車後しばらくはベルリンの街を走っていましたが、いつ米国に渡ったかは分かっていません。
その後、現オーナーが1990年代後半に米国で入手し、内外装ともにフルレストアされています。
現在、この300SLはシルバーメタリックのボディカラーにレッドレザーという組み合わせで仕上げられています。シャシとエンジン、ボディや前後アクスルなどはオリジナルのものですが、ギアボックスは1957年に交換されています。
この1956年型のメルセデス・ベンツ 300SL「ガルウイング」は、204万USドル(1USドル=155円として、3億1620万円!)で落札されました。
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