“インラインフォー”こと「高性能な国産バイク」が搭載する“並列4気筒エンジン”の魅力とは? 代表モデル3台の気になる実力【エンジンから見えるバイクの個性】
高回転域でのパワフルさが魅力的
バイクにはさまざまなタイプのエンジンが搭載されており、それが各モデルの個性を演出しています。なかでもハイパワーモデルに多く搭載されているのが、本記事でフォーカスする“並列4気筒エンジン”です。

“インラインフォー”とも呼ばれるこの形式のエンジンは、国産メーカーが得意としてきたものです。そのきっかけとなったのは、1969年に発売されたホンダの「ドリームCB750 FOUR」。市販の量産バイクとしては世界初の4気筒エンジン搭載車で、ホンダの名を世に広めたモデルとなりました。
“並列4気筒エンジン”の魅力は、高回転域までスムーズに吹け上がる回転フィールと、パワーを稼ぎやすいこと。この乗り味が世界中のライダーを魅了し、それまで2気筒が主流だったロードスポーツの概念を変えてしまうほどのインパクトを与えたといわれます。
「ドリームCB750 FOUR」の登場後、国産バイクでは4気筒モデルが増加。大排気量車だけでなくミドルクラスでも拡充されました。また、空冷だったエンジン冷却系は水冷式となり、より高回転域が得意なエンジンへと進化していきます。
そんな“並列4気筒エンジン”が隆盛を極めたのは、1980〜1990年代のバイクブームの頃。当時“レーサーレプリカ”と呼ばれたスポーツバイクだけでなく、250ccクラスのネイキッドモデルにも4気筒エンジンが搭載されるようになりました。
また前述したように、高回転域まで回しやすく高出力をねらえることから、国産車を中心とするスーパースポーツ(SS)バイクの多くも“並列4気筒エンジン”を搭載していきます。
加えて、4つのピストンが互いの振動を打ち消し合うため、振動が少ないのも“並列4気筒エンジンのメリット。そのため、ツーリングバイクやネイキッドモデルにも積極採用されていきました。そうした時代を経たこともあって、今でも「バイクといえば“インラインフォー”」というライダーは少なくありません。
一方、“並列4気筒エンジン”のデメリットは、エンジンの部品点数が多くなるためコストが高くなることです。近年、国産の大排気量車でも2気筒や3気筒のバイクが増えているのは、こうした理由から。ミドルクラス以下の4気筒バイクは希少な存在になっています。
●注目の“並列4気筒エンジン”搭載バイク3選
「ドリームCB750 FOUR」の流れを継承する4気筒バイクとして外せないのが、ホンダの「CB1300 SUPER FOUR」です。
1992年に初代「CB1000 SUPER FOUR」が発売された同シリーズですが、2025年2月に「Final Edition」がリリースされ、生産終了を迎えることになりました。
搭載されるエンジンは1300ccの“インラインフォー”で最高出力は113psを発生。大柄な車体ですが軽快なハンドリングを実現していて、上質な乗り心地が支持されてきたシリーズです。
同じ4気筒エンジンでも、不等間隔爆発を採用することでレースシーンでも活躍しているのがヤマハの「YZF-R1」。
“クロスプレーン”と呼ばれる不等間隔爆発エンジンはトラクション性能に優れています。最高出力は200psに達しますが、地面をしっかり蹴るようなフィーリングを備えており、ストリートでもその高性能の一端を感じとることができます。
現行の250ccモデルでは唯一となる4気筒モデルがカワサキの「Ninja ZX-25R」。
同社のスーパースポーツシリーズの末弟的存在で、ルックスもその名に恥じぬ迫力あるもの。エンジンは最高出力45psを発生し、同クラスでは最強のユニットとなっています。
この最高出力は1万5500rpmで発生し、4気筒エンジンらしい伸びやかな特性を味わうことが可能。パワーモードやトラクションコントロール機構など、装備も充実しています。
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現行モデルでは選択肢が限られてきている“並列4気筒エンジン”搭載モデルですが、スポーツバイク好きのライダーからは依然として高い支持を集めています。とはいえ今後、排ガス規制がより厳しくなれば、さらに選択肢が経る可能性も。乗っておくなら今のうちかもしれません。
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