265馬力に進化したフォルクスワーゲン新「ゴルフGTI」の実力とは? 伝統の“チェック柄シート”は健在! 硬派すぎない“バランスのよさ”が魅力的
多彩なシーンで活躍する“ちょうどいい”スポーツモデル
マイナーチェンジを受けて進化した最新のVW(フォルクスワーゲン)「ゴルフGTI」をドライブし、筆者(工藤貴宏)は「このモデルはフォーマルな革靴でも本格スポーツシューズでもなく、まるでスニーカーのような存在だな」と感じました。

スニーカーの魅力は、革靴より動きやすく、本格スポーツシューズよりも気軽に履けること。スポーティであり、乗り心地や実用性まで含めたバランス感覚が絶妙な最新の「ゴルフGTI」は、例えるならまさにスニーカーのようなクルマなのです。
「ゴルフGTI」のベースモデルである「ゴルフ」はVWの中核モデルです。日本で最も多く販売された最もメジャーな輸入車であり、輸入車の代名詞的な存在ともいえるでしょう。
「ゴルフGTI」は、そんな「ゴルフ」の伝統的なスポーツモデルです。初代がデビューしたのは1975年のこと。つまり「ゴルフGTI」にとって今年2025年は、デビュー50周年の節目となるアニバーサリーイヤーなのです。
現行の「ゴルフGTI」は8世代目に相当するモデルですが、先ごろ大幅なマイナーチェンジを受け、通称“「ゴルフ」8.5”へアップデートされました。
最新モデルのポイントは、まずはスタイリング。フロントグリルなどに添えられた赤いピンストライプは「GTI」だけの識別ポイントであることは従来モデルと同様ですが、“涙目”がややシンプルになったヘッドライトや新形状のバンパーなど、各部がリフレッシュされてスッキリとした印象となりました。
加えて、ヘッドライトの点灯に合わせてフロントグリルが光るよう進化。そのほか、リアコンビネーションランプの形状なども変わっています。またさりげない変更点ですが、サイドのエンブレムがフェンダーに設けられていたバッチから、ドアの「GTI」切文字ロゴへと変わっているのも見逃せません。
インテリアは、ダッシュボード中央のディスプレイが大型化されたのが明確な進化ポイント。従来モデルは10インチだったのに対し、新型は12.9インチとふた回りもサイズアップし、視認性や使い勝手、先進性を高めています。

また、ナビゲーションを始めとするインフォテイメントシステム自体もアップデート。ホーム画面にナビや車両設定、ドライブモードなどの切り替え画面を呼び出すアイコンが追加されて操作性が向上するとともに、処理速度のアップによって操作時のレスポンスがよくなっているのは朗報です。
さらにステアリングスイッチが、従来モデルのタッチ式からそれぞれ独立したボタン式へと回帰したのも、操作性を向上させるための変更点。スタンダードな「ゴルフ」と同様、デジタル化が進みすぎた従来モデルに対し、新型は使い勝手や実用性を高めるべく軌道修正したんだな、という印象を受けました。
もちろん、チェック柄のクロスをあしらったスポーツシートなど、「GTI」の伝統は新型にもしっかりと継承されています。
そんな新型「GTI」のハイライトは、なんといってもパワーユニットでしょう。2リッター4気筒ターボエンジンというアウトラインこそ変わっていませんが、最高出力は従来比20psアップの265psへとパワーアップ。スポーツモデルだけに、このスペック向上は正当な進化といえるでしょう。
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