往年のメルセデス・ベンツを思わせる「極上の乗り味」 人気のミッドサイズSUV「GLC」の新グレード「コア」の存在価値とは?
古きよき時代のメルセデスが息づくドライブフィール
「GLC」が搭載するディーゼルターボエンジンは、元々レスポンスのよさと厚い低速トルクをウリとしています。

最新の「GLC」である「GLC 220d 4マチック コア」に乗って改めて実感したのは、“ISG”とターボの連携が絶妙だな、ということ。とにかくシームレスなフィーリングで、2トン近い重量級の車体をストレスなく加速させます。その力強さは、スペック以上のものがあると感じます。
遮音性が高いのに加えて、エンジン音も粒が整っているので耳ざわりに感じにくく、まさに“6気筒要らず”といってもいい好印象なユニットです。また、9速ATのワイドギアレシオも相まって、高速道路ならば20km/L超えの良好な燃費をマークします。
フットワークは「新しいのに懐かしい」というのが素直な感想です。
縦置きシャシーならではのバランスのよさ、カチッとしているのに突っ張った感じがない車体、位置決めがシッカリとされたサスペンション、見事なまでのボディコントロールなど、「GLC」の基本性能の高さは筆者もこれまでの試乗で体感済み。
しかし「コア」の味つけは「姿勢変化を抑える」、「機敏に動かす」といったアジリティ重視の最新メルセデスとはちょっと異なり、「ゆったりした動き」、「車両重量以上のドッシリ感」、「無理に抑えつけない」など、どことなく古きよき時代のメルセデスに似ている特徴があるように感じました。
「コア」は可変ダンパーも4輪操舵も未装着。加えて、ハイトの高いタイヤを履くなどスペック的に特筆すべき部分はありませんが、逆にそれが“素”のシャシーのよさを引き立たせているな、と感じました。
いうなれば、麺と出汁だけで勝負する“素うどん”のような、ピュアで素朴なうまさを味わえるセットアップ。昔のメルセデス・ベンツに乗っていた人ならば、「これだよ、これ!」と感じることでしょう。

気になる快適性は、あまり引き締められていないサスペンションとハイトの高いタイヤの効果などで、上級グレード顔負けの出来栄え。路面からの入力に対するアタリの優しさとストロークで減衰させるしっとりとした足の動きが印象的です。
走行中に生じるクルマの動きは、足の引き締まった上級グレードと比べると大きめですが、動くけれど動き過ぎない絶妙な塩梅。
その動き自体も人間の波長と合っているので不快な印象はなく、フワッとしているけどフラット感は高めです。
* * *
総じていうと、「GLC 220d 4マチック コア」は気負うことなくプレミアムの世界観を味わえるメルセデス・ベンツであると同時に、その本質が最も凝縮されたモデルだと感じました。
リーズナブルだからではなく、あえて選びたくなる魅力を満載した「GLC」の誕生です。
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