アストンマーティン初のPHEVスーパーカー「ヴァルハラ」の量産版を日本初公開! レーシングカーのような車体に「1000馬力超の強心臓」を搭載
電動車ながらピュアスポーツカーとして譲れなかった要素とは
今回、メディアセッションで量産版について解説してくれたアストンマーティンのヘッドオブQスペシャルプロジェクトセールスであるサム・ベネッツさんは、「ヴァルハラ」の特徴について次のように話します。

「『EVモード』利用時は限定的に、前輪のモーターだけで走行するようにしています。これは、国や地域によってモーター駆動車しか進入できないエリアがあることや、市街地など静かに移動することが求められるエリアがあるため。
もちろん本来の目的は、静かに走るためではありません。エンジンを主体としつつ電動ユニットを加速装置として位置づけています。さらにコントロール性を高めるために、前輪の電気モーターを左右独立タイプとし、トルクベクタリング機能も持たせています」
昨今はスーパーカーにおいてもエンジンサウンドに演出を施すことが流行っていますが、ベネッツさんはそれをきっぱり否定します。
「『ヴァルハラ』は、エンジンの鼓動をよりダイレクトに感じてもらえるよう、車内スピーカーからエンジン音を発する機能を備えています。しかし、その音は一切加工しておらず、車外後方にあるマイクで拾った生のサウンドを再生しています。
もちろん、モーター走行時も車内に音を流すといった演出はしていません。タイヤが発する音も特徴的であり、それもスポーツカーらしいサウンドだと考えているからです」
こうした点は、電動車でありながらピュアスポーツカーであることへのこだわりといえるでしょう。
2名分のバケットシートを備えた、かなりタイトに映るコックピットに収まってみましたが、大柄な筆者(大音安弘)でも窮屈に感じないだけのスペースが確保されています。
ディヘドラルドアの開口部が大きいことから乗降性も良好。カーボン製のサイドシェルはハイトがあるものの、その上で体をすべらせれば乗り降りも苦に感じませんでした。
そしてシートの感触は、見た目ほど硬さを感じず、まるでオーダースーツのようなフィット感。ぜひ一度、試乗してみたいと思わせる仕上がりでした。
では、スーパーカーとしては気になる、移動時の快適性は保たれているのでしょうか?
「キャビンには、身長190cmの私でも快適な着座姿勢を保てるスペースが確保されていますし、乗り心地に配慮したセッティングも用意しています。公道での快適性とスポーツ性を両立するために、セッティングには多くの時間を費やしました」(ベネッツさん)
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並みのスーパーカーよりド派手なルックスでありながら、公道を快適に走れ、サーキットでも驚異的な速さを見せる「ヴァルハラ」は、富裕層にとっての究極の“おもちゃ”といえるでしょう。ここで“おもちゃ”と表現したのは、それだけの刺激と喜びを提供してくれる存在だと思うからです。
「ヴァルハラ」は生産台数999台のみの限定モデルで、価格は消費税込で1億2890万円。現在、すでに半数ほどが売約済みだそうですが、まだオーダーは可能とのことでした。ちなみに顧客には新たなファンも多く、これまでアストンマーティンを選んでこなかった若い富裕層の取り込みにも成功しているとのことです。
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