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「名ばかりのGT」挑発に“飛び越え反撃”!? 日産「スカイライン・ジャパン」CMが魅せたプライドと進化とは

映像美と技術で挑んだ「スカイライン・ジャパン」の反撃

 GTとはグランドツーリングの略称ですから、少なくともビジネス上はそれで問題なかったのでしょうが(いまやゴリゴリのリアルスポーツでもGTを名乗る時代ですが……)、当時の厳しい排出ガス規制下でも高性能なDOHCエンジンの命脈を守っていたトヨタにしてみれば過去の栄光でスポーティなイメージを保ち続けるスカイラインの存在が腹に据えかねた部分もあったのでしょう。

日産の5代目「スカイライン(C210型)」
日産の5代目「スカイライン(C210型)」

 かくして、セリカのマイナーチェンジ版CMでは、比較広告スレスレの「名ばかりのGT達」という言葉でスカイラインを筆頭とするライバルを煽ることになるわけです。

 もちろん、当時の日産はそんな挑発に黙ってはいられません。ヘッドライトを異型化したマイナーチェンジから1年も経たない1980年春には2リッター6気筒ターボ仕様を投入。このターボのクーペモデルは人気刑事ドラマ、「西部警察」の劇中車である「マシンX」として記憶している人も多いかと思いますが、当初のCMは若い男女が戯れるソフト路線から一転。ロケ地を富士スピードウェイへと移し(現在はトヨタのサーキットですが、当時は三菱地所の所有でした)、気合いの入った走行シーンを披露しています。

 特に冒頭のホームストレートでカメラを飛び越えていくシーンは、個人的にもときめいたものでした。そしてセリカほどケンカ腰ではありませんでしたが、キャッチコピーも「今、スカイラインを追うものは誰か」という具合。ターボを先進的な装備として位置付け、この部分が手薄だったトヨタに反撃しています。

 ちなみに、ターボモデルは従来通りのソフト路線のCMにも登場。財津和夫の端正なボーカルをバックに流す一方、走るスカイラインはサスペンションをフルバンプさせたりフラットダート(何故にダート?)を疾走したり、さらには富士バージョンとは逆パターンでカメラを正面から飛び越えてみたりと結構過激。

 当のCM制作者達は、もはや面白がってライバル対決を煽っていたフシすら感じられますが、「もう、名ばかりとは言わせない!」という日産の気概を感じたのはワタシだけではないはずです。

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