日本発表が待ち遠しい! マツダの「独自開発ハイブリッド」も控える新型「CX-5」は何に注目すべき? 元オーナーが指摘する“期待と懸念”とは?
3代目へと進化するマツダの屋台骨を支える人気モデル
現地時間の2025年7月10日、マツダの欧州法人は人気クロスオーバーSUV「CX-5」の新型を世界初公開しました。第3世代へ進化する同社の屋台骨を支える主力モデルは、どんな魅力を備えているのでしょう?

マツダのミッドサイズ・クロスオーバーSUV「CX-5」は、2012年に2月に初代モデルが誕生しました。
ハイレベルの走行性能と環境性能を具現した“スカイアクティブ”テクノロジーを全面採用した第1弾モデルで、生命感をカタチにするマツダのデザインテーマ“魂動(こどう)-SOUL of MOTION-と相まって、多くの国と地域で大ヒットを記録しました。
2代目となる現行モデルは、2016年12月に登場。スポーティで都会的なルックス、“人馬一体”感を味わえる走り、質感の高いインテリアなどにより、マツダの現行ラインナップにおける最量販車種へと成長しています。
先ごろ初公開された3代目となる新型は、“新世代エモーショナル・デイリーコンフォート”が開発コンセプト。魂動デザイン、人馬一体の走りといった「CX-5」の美点を継承し、より深化させるべく、室内空間の広さや使い勝手、乗り心地、静粛性を進化させ、あらゆる日常的なシーンで快適な移動をサポートするといいます。
さらに、一新されたヒューマン・マシン・インターフェイスや、さらに進化した先進運転支援システム(ADAS)などを積極採用。すべての乗員が安心・安全・快適にドライブを楽しめるクルマを目指したとしています。
エクステリアは、よりシャープな形状となったヘッドライトや、ボンネット先端が前方へ突き出た逆スラント状のフロントマスクが印象的。
リアまわりでは、L字型のリアコンビネーションランプと、その間に備わる「MAZDA」の英文字レタリングが目を惹きます。
そんな新型「CX-5」のルックスを見て、「変わっているようで変わっていないな、というのが第一印象ですね」と話すのは、元「CX-5」オーナーであり、現在は「CX-60」を愛用する自動車ライターの工藤貴宏さん。
「確かに、フロントまわりやリアまわりのデザインは新しさを感じさせるものになっていますが、全体のプロポーションは現行モデルとあまり変わっていないように見えます。それは『CX-5』らしさをしっかり継承しているため、といい換えられるかもしれません」(工藤さん)
新型「CX-5」のボディサイズは、全長4690mm、全幅1860mm、全高1695mmで、現行モデル(全長4575mm、全高1845mm、全高1690mm)と比べて115mm長く、15mmワイドで、5mm背が高くなっています。
「新型のボディサイズは、前後方向が大きく拡大されています。現行モデルはライバルと比べて“小さめ”というのが特徴でしたが、新型は“ライバルのど真ん中”に入ってきた感じ。なかでも全長は、トヨタの『RAV4』以上、『ハリアー』未満』いう巧みな設定ですね」(工藤さん)
そんなボディサイズで懸念すべきは、全幅だと工藤さんは指摘します。
「全幅の拡大幅が抑えられているのは、日本の駐車場事情に配慮したからでしょう。とはいえ新型は、全幅が1850mmを超えてしまいました。この点を残念に感じる人がいるかもしれません。
とはいえ『RAV4』や『ハリアー』はすでに“その壁”を超えているので『この程度の幅なら大きな問題はない』とマツダは判断したのかもしれませんね」
新型「CX-5」のインテリアは、現行モデルと比べて開放的な空間に仕上がっている印象です。
上質さを追求しながら、ドライビングの際のノイズとなる不要な装飾やスイッチ類を排除。エアコンの操作スイッチなどもコックピットのセンターディスプレイに集約されるなど、スッキリとした印象です。
「インテリアは、大型ディスプレイの採用に注目です。これまでマツダの定番だった“超横長”のディスプレイレイアウトから、一般的な縦横比に近づいているのが写真からも分かります。
また、ディスプレイの搭載位置が、これまでのマツダ車と比べて乗員側、つまり手前になっています。これは、タッチパネル操作を前提としているためでしょう。現行モデルのセンターコンソールにあるインフォテイメント操作用ダイヤルが消えていることからも、マツダが“全面タッチ操作化”へシフトしたことが分かります。これは大きなトピックですね。
ちなみに、開発責任者が後席のひざ回りスペースやラゲッジルームの拡大をアピールしているので、パッケージングにおける進化にも期待したいところです」(工藤さん)
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