9代目へと進化したトヨタ「ハイラックス」のディテールとは? 人気ピックアップの新型は“無骨なデザインと先進メカ”に注目! 気になる日本仕様の内容は
タイで目の当たりにした新型「ハイラックス」の特徴とは
2025年11月10日に、10年ぶりのフルモデルチェンジで9世代目へと進化したトヨタのピックアップトラック「ハイラックス」。その実車を前にして感じたのは、「最新の『カローラクロス』をさらに先進的にしたような顔つきだ」という感想でした。
好みは分かれるかもしれませんが、筆者(工藤貴宏)はなかなかクールでカッコいいと感じています。

従来のサブネーム「レボ」から「トラボ」へと変更された新型「ハイラックス」は、タイでの世界初公開に続き、2025年12月10日までバンコクで開催されている「タイモーターエクスポ」において、一般向けに実質的な初披露がおこなわれました。
現地で発表された理由のひとつは、タイが「ハイラックス」の生産拠点であり、同国内で非常に高い人気を誇るモデルであること。また、タイから世界各国へ年間70万台規模で輸出される“世界戦略車”であり、トヨタが同国から輸出する車両の約7割を占める大黒柱的存在だからです。
さらに「使われる場所でのニーズをより正確に反映する」ため、新型「ハイラックス」は日本ではなくタイを中心に開発が進められました。タイでワールドプレミアし、世界で最初に一般ユーザーの前に姿を現した背景には、こうした事情があるのです。
そんな新型「ハイラックス」をチェックすべく、筆者は実際にタイへと足を運びました。ここからは、「タイモーターエクスポ」の会場で確認したインテリアや、仕様の違いについてお伝えしていきましょう。
新型「ハイラックス」のコックピットは、ラギッド感が増し、より質実剛健な印象へと変化しています。それは250系「ランドクルーザー」の世界観に近い雰囲気といえるでしょう。
従来型の「レボ」は、曲線的で丸みを帯びたダッシュボードによって乗用車的でソフトな雰囲気でしたが、新型の「トラボ」は直線基調で無骨なデザイン。前回のフルモデルチェンジから10年という時間が流れる間に、ユーザーの嗜好が「乗用車っぽさ」から「タフでワイルド」へと変化したことを反映したものといえるでしょう。
ダッシュボードのデザインは、グレードによって2種類。ベーシックタイプは左右のドリンクホルダーがなく、助手席前の収納ポケットにもリッドがついていません。一方、上級タイプは、収納ポケットにリッドが備わるほか、ダッシュボード表面をステッチ入りのソフトパッドで覆うなど、質感の高さが際立ちます。「ここまでつくり分けるのか」と驚かされます。
メーターパネルには7インチの液晶ディスプレイを採用。イグニッションは仕様によってキー式とプッシュ式につくり分けられ、右ハンドルのタイ仕様ではキーシリンダーは右側、プッシュボタンは左側と、操作方法だけでなく配置まで異なる点が興味深いところです。
エアコン操作パネルも、ダイヤル式とディスプレイを用いたプッシュ操作式の2タイプが設定されています。
トランスミッションはMTとATを設定。ATモデルには、停車中にペダルから足を離しても停止状態を保持するホールド機能つきの電動パーキングブレーキが組み合わされます。
4WDの切り替えは「2H」、「4H」、「4L」をトグルスイッチで選ぶ方式へと変更。また、「ハイラックス」としては初めて“MTS(マルチ・テレイン・セレクト)”を搭載しており、トラクションコントロールなどの走行制御を路面に応じて切り替えられるようになっています。
走行モードは「ダート」、「サンド」、「マッド」、「ロック」、「ディープスノー」の5種類を用意。これにより、悪路走行の経験が少ない人でも高い走破性を引き出せるはずです。
そんな新型「ハイラックス」の進化ポイントついて、開発エンジニアは「耐久性/信頼性」、「走行性能」、「乗り心地」の3点に集約されるといいます。
「耐久性/信頼性」に関しては、クルマの背骨に当たるラダーフレームが変更されています。一見、従来型と変わらないようでいて、一部の鉄板を厚くし補強を追加するなど強化されているのです。大量の荷物の積載を繰り返すトラック用途でも優れた耐久性を発揮することでしょう。
見えない部分では、デフがひと回り大型化され、強い負荷が続いても壊れにくい構造になっている点に注目。また、ショックアブソーバーのシールは二重化され、防じん性も高められています。
オフロードでは、前述の“MTS”が進化を支えます。シンプルで強靱な機械式4WDと「世界トップクラスのサスペンションストローク」(開発者談)とが相まって、本格オフローダーとしての素性はトップレベル。電子制御のサポートもあって、従来型よりイージーに悪路を走破できるようになっているようです。
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