VAGUE(ヴァーグ)

最新のミニバン専用タイヤに換えると走りはどう変わる? トヨタ「アルファード」で試してみた

ドライ路面でハードな走りをしてもスキール音がほとんどしない

 安全運転訓練施設のコース内で、パイロン設定した場所を走ると限界まで試してみたくなるものだが、ミニバンのアルファードということも忘れてコーナーを攻めてみた。それが冒頭の第一印象である。

  • エフィシェントグリップRVF02のテスト風景。ドライ路で攻めた走りをしてもタイヤがなかなか鳴かない

 もちろんスポーツカーとまではいわないが、全高の低いセダンに乗っているような感覚で、パイロンスラロームで振り回して走れる。

 レーンチェンジで素早く大きくハンドルを切っても、スパッ、スパッと切り返してもクルマのロール角はあまり大きくならず、安心して運転できるのが素晴らしい。タイヤのサイドウオールは、乗り心地のために丸くして全体でたわむようになっているが、こうしたコーナリングでも外側のタイヤが必要以上に大きくたわまないことが安定感と安心感につながっている。

 ちなみにアルファードに装着されたタイヤサイズは235/50R18 101W XLだった。

 しっかりと路面を掴むグリップ力はかなり強い。リアタイヤは常時グリップ!という感じで安定している。あとはハンドル操作だけで曲がっていける。つまり前がズルズルと逃げていかないからだ。

 おもしろいことに、ドライ路面でハードに攻めていってもスキール音がほとんど聞こえない。

 ウエットハンドリングコースでも、グリップの強さが光っていた。自動散水設備が整っているから、路面は全体的にビショビショだ。しかしこの路面でも、一気にスパッと滑ってしまうことはなく、アルファードの姿勢変化は穏やかで扱いやすい。

 背の高いミニバンだからリアが滑ってしまうと危ないが、あくまでもフロントタイヤのほうが先に限界を超えるように設定してあるようで、これはアルファードを褒めるべきか、ドライバーは安心していられる。

 低燃費タイヤのトレッドコンパウンドは、基本的にウエットに弱いことになっているが、このタイヤはシリカをうまく配合して、低転がりとウエット性能の両立を図っているようだ。

 ラベリング制度の成績も、転がり抵抗AA-ウエットbが32サイズ、AA-cが8サイズとかなり優秀だ。

  • 2021年2月1日に発表、同年3月1日より発売されるグッドイヤーの新ミニバンタイヤ「Efficient Grip(エフィシェントグリップ) RVF02」

 コース内には人工的な段差が設けられていて、ここが乗り心地を試すコースになっているのだが、突起の場所でのアタリは強くなく丸みがあるし、乗り越えたところでの振動の収まりも良かった。

 ミニバン専用タイヤの中でも、グッドイヤーの「エフィシェントグリップRVF02」は、走りと快適性を高いレベルで両立したタイヤとしておすすめできる。

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こもだきよし
こもだきよし
モータージャーナリスト
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長(2016年〜) 1950年 神奈川県川崎市生まれ 自動車レース、タイヤテストドライバーの経験を経て、1984年から新型車にいち早く試乗して記事を書くフリーランスのモータージャーナリストになる。クルマが好きというより運転することが好きでこの仕事をしている。 世界一の難所と云われるドイツのニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を1984年5月に初めて走ってから40年間通い、BMW M社主催のBMW ドライビングエクスペリエンスで、インストラクターとしてドイツ人インストラクターとともに日本人参加者向けにニュルの走り方を伝えている。

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